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日本代表 7年前

【英国人の視点】香川と本田がハリルJに必要な理由。2人のスターは現実的で道理にかなった選択肢

text by ショーン・キャロル photo by Getty Images, Shinya Tanaka

出場機会は少なくとも…国際試合で本田の経験は必要に

本田圭佑
ハリルホジッチ監督に「存在感はチームに必要」と称された本田圭佑【写真:田中伸弥】

 一方の本田は、2017年になってからミランでわずか1分間しかプレーしていない。嘆かわしい事実ではあるが、過度に騒ぎ立てるべきことでもない。100%の状態にあれば本田は今でも日本のベストプレーヤーであり、クラブで定期的にプレーできていないとしても、強いプレッシャーのかかる国際試合でインパクトをもたらす力は十分にある。

 代役候補となり得る選手が、悪くはないがまだ力を証明しきれていないという状況では、本田には今でも23名の中に含めるだけの価値があることは間違いない。

 ハリルホジッチ監督は今回のメンバーを発表するにあたって、「本田の存在感はチームにとって重要だ」と話していた。夏にしょかんどこか別のクラブへ移籍して、来年の今頃には毎週プレーできるようになっていたとすれば、彼にとって3度目となるW杯出場へと向かうことに疑問の余地はないと想定できる。

 もちろんそのためには、日本が予選を突破することが必要だ。6ヶ月前に比べればはるかにその可能性は高まっているとはいえ、まだ何も決まってはいない。

 香川と本田が低調だった時期を通して、他の選手たちが十分に存在感を増してきたのは幸いなことだ。久保や原口、大迫といった比較的新しい顔ぶれが貢献度を強めており、ベテラン選手たちも必要な時にはチームを牽引することができる力を示してきた。川島永嗣も吉田麻也も今野も、アル・アインでのUAE戦では見事な戦いぶりを見せていた。

 火曜日のタイ戦でも同じような戦いを見せられたとすれば、ハリルホジッチ監督と日本代表はもうロシアに片足を踏み入れたも同然だろう。

(文:ショーン・キャロル)

【了】

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