G大阪・丹羽大輝、代表入りも経験し思い出した本質。職業サッカー選手の感覚的困難【The Turning Point】

2017年04月26日(Wed)10時19分配信

シリーズ:The Turning Point
text by 海江田哲朗 photo Asuka Kudo, Getty Images
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取り戻したサッカーを楽しむ感覚。プロならではの難しさ

丹羽はここ数年サッカーを純粋に楽しむことができているという
丹羽はここ数年サッカーを純粋に楽しむことができているという【写真:Getty Images】

――丹羽選手は31歳。脂がのりにのって、熟成に近づきそうな頃合いです。

「近頃ね、ちょっと面白い感覚が戻ってきたんですよ。子ども時代、遊びのサッカーから始まり、プロになってサッカーが仕事になった。大好きな気持ちは変わらず持ち続けつつも、職業がサッカー選手に。それがプロでさまざまな経験をして、仕事ではあるんですが、遊びの感覚でサッカーができるようになってきた」

――いい意味で余裕が出てきた。

「余裕ではなく、純粋にサッカーを楽しむ感覚。遊んでいるときは何も気にしないじゃないですか。ボールを蹴りたいから蹴る。ゴールを決めたいからシュートを打つ。勝ちたいから走る」

――本能だ。

「プロになってからはいろいろと気にして、本質的な部分を忘れかけてた。試合に出ないといけない。勝たないといけない。レギュラーの座を奪われるとクビになる。それらが頭から消えて、純粋にサッカーができる喜びに再び気づいた」

――いいですね、それ。

「その感覚を取り戻して、ボンと一段上がった気がします。若い選手、これからプロを目指す選手にも気づいてほしいなあ。みんな最初は持っているんですよ。でも、いつの間にか抜け落ちてしまう。1年でも長くプレーしたい、代表に入って自分の価値を上げたい、年俸を上げたいとか考えるようになって。

そういった思いを取っ払ったとき、本来の自分のプレーができる。ああ、おれってこんな選手やったな。こういう楽しみ方を知ってたな。子どもの頃の感覚が甦ってくる。だから、ここ数年の僕は心の底からサッカーを楽しめてなかったんですね。いまは心躍るような気持ちでサッカーができています。どうしようもなく踊っちゃってるんですよ」

――今後の丹羽選手のプレーが楽しみです。

「とにかく、いい調子。今年もいろんなことあるだろうけど、この感覚さえあればどんなことが起きても大丈夫だと思います」

(取材・文:海江田哲朗)

【了】

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