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Jリーグ 7年前

名波ジュビロ、躍動の2017前半戦。守備の改善が結実。サックスブルーはさらなる高みへ

5日の未消化試合開催をもって前半戦の全日程を終えた2017年の明治安田生命J1リーグ。J1復帰後2季目を迎えているジュビロ磐田は、勝ち点28を獲得し現在7位。昨年も前半戦は8位と健闘したが、今季の姿は昨季のそれとは大きく異なっている。サックスブルーはどのような点がバージョンアップしたのだろうか。(取材・文:青木務)

text by 青木務 photo by Getty Images

昨年と比べて明らかに成長。「内容が全く違う」(名波浩監督)

ジュビロ磐田の名波浩監督
ジュビロ磐田の名波浩監督【写真:Getty Images】

 明治安田生命J1リーグは第17節を終え、今週末から後半戦がスタートする。ジュビロ磐田の成績は8勝4分5敗、得点24失点15、得失点差は+9。勝ち点28を獲得し、7位につけている。

 昨シーズンも前半戦で8位と健闘したが、その後失速。目標に掲げた年間勝ち点40にも手が届かなかった。今シーズンも最終節終了時点でどの順位にいるかは読めないが、少なくとも当時とは一味も二味も違う姿を見せている。

 前年の同時期に比べ明らかな成長を見せており、名波浩監督は「内容が全く違う」と言う。

「攻守両輪がうまく噛み合っているゲーム、噛み合っている時間帯が非常に増えてきたなと。満足はしないけど納得するゲームが増えてきた」

 特に強調しているのが守備の充実だ。鹿児島キャンプから取り組んできたことが成果として表われており、現在4連勝中のチームを支えるポイントでもあるだろう。中でも、3バックへの信頼は大きい。指揮官は一人ずつ名前を挙げながら、こう語る。

「(高橋)祥平はゴール前で必ず身体を投げ出す。そういうところをサボらないから、やられたとしても、一番我々が納得するやられ方をしてくれる。その意味でも素晴らしい」

 ゲームキャプテンを務める大井健太郎に対しては、「健太郎は相変わらずのリーダーシップを発揮している。もう一個上のラインコントロールという意味では、我慢強く高い位置を保ってくれていた」と、その成熟ぶりに目を細める。

 そして、主力として稼動する森下俊への賛辞も惜しまない。

「俊がすごく成長したなと思うのは、リスク管理の中でクリアの質や奪った後の質の意識がものすごく高くなって、いいレベルにあるなと。カミンスキーのカバーリングも8割は俊がやるし、そこもサボらずにやりきるので」

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