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日本代表 7年前

日本代表、今求められる“吉田頼み”からの脱却。サウジ戦で若きDFたちが示すべき魂

text by 元川悦子 photo by Getty Images

顕著な吉田への依存度。W杯へ要改善

吉田麻也
守備陣の吉田麻也への依存度は高い。万が一の事態も想定すれば選手層の拡充は急務だろう【写真:Getty Images】

 守備陣はGK川島永嗣(メス)、DF(右から)酒井宏樹(マルセイユ)、吉田、昌子源(鹿島)、長友佑都(インテル)というのが最近2試合の基本ユニット。だが、センターバックはチーム唯一のアジア予選全試合フル出場を果たしている吉田への依存度が極めて高い。「センターバックの層を厚くすることは、W杯に向けてというか、今後の日本サッカーのためにも非常に大事なポイントだと思う」と背番号22自身も危機感を口にしているだけに、指揮官があえてここでフレッシュな面々を抜擢する可能性もゼロではない。

 183cmの昌子と183cmの三浦弦太(G大阪)はいずれも読みとカバーリングに長けたタイプであり、186cmの植田直通(鹿島)は昌子が「極端なファイター気質というか、つぶし屋」と評する通り、ヘディングの競り合いに絶対的な強さを誇るDFだ。

 組み合わせ的には昌子・植田コンビ、三浦・植田コンビならお互いにないものを補完し合える。昌子・三浦コンビはより連携しながらチャレンジ&カバーを繰り返して組織的に守る形になるはずだ。「弦太は僕に近いタイプなので結構合うかもしれない」と昌子も前向きに語っている。

 このいずれかのコンビを完全アウェイのサウジアラビア戦で試すのは非常に大きな国際経験値を養うことにつながるだろう。吉田も「新しい選手も何人かトライすると思うし、こういう経験ができるのは成長のためにいいチャンスじゃないかと思う」と新たなチャレンジを前向きに受け止めていた。

 ハリルホジッチ体制発足後、日本のセンターバックは吉田と森重真人(FC東京)が軸となり続けてきた。2015年6月のシンガポール戦(埼玉)でW杯アジア2次予選がスタートして以来、予選のピッチに立ったのは、彼ら2人に加えて槙野智章(浦和)、丸山祐市(FC東京)、昌子の3人だけだ。

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