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本田・香川・岡崎を待ち受ける茨の道。海外組は来年3月がラストチャンス、W杯への道険しく

text by 編集部 photo by Getty Images

本田 香川 岡崎
香川真司、本田圭佑、岡崎慎司(左から)に待ち受けるのは茨の道か【写真:Getty Images】

 日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督は31日、来月10日のブラジル戦と同14日のベルギー戦に向けた招集メンバーを発表した。

 読み上げられた25人のリストの中に、本田圭佑、香川真司、岡崎慎司という長きにわたって日本代表を支えてきた中心選手3人の名前はなかった。ロシアW杯をキャリアにおけるひとつの節目として意識していたであろう彼らを待ち受けるのは、茨の道と言える。

 ハリルホジッチ監督の選ぶ日本代表に入るには、所属クラブでコンスタントな活躍をしなければならない。また、招集されてからは代表合宿では指揮官を納得させる必要がある。本田らの落選に関して「本来のパフォーマンスを見せることが出来ていない。そして、他の選手よりも良いパフォーマンスを出し続けてくれればここにもちろんいることになる」と、厳しい評価を下している。

 ロシアW杯に向けて主力メンバーは固まり始めている。前回の10月の2試合から継続して招集されたのは19人。最近の試合での出場時間が多い、いわゆる“主力”と見なしていい選手たちは今回も呼ばれている。主将・長谷部誠ももちろん復帰しており、チームに残された流動的な部分は多くない。

 ハリルホジッチ体制では若い選手たちが台頭。彼らは監督の信頼を得て日本代表に定着しつつある。現段階では井手口陽介、久保裕也、浅野拓磨ら若手選手は本田、香川、岡崎よりも序列が上と言える。

 さらに国内組に関しては、海外組よりもチャンスが1回多い。12月に開催されるEAFF E-1サッカー選手権2017(旧東アジアカップ)には欧州やメキシコでプレーする選手を招集することは難しいため、日本代表は国内組のみの構成になることが濃厚。11月の欧州遠征に招集された倉田秋や杉本健勇といった選手たちは再度のアピールが可能で(浦和レッズ所属選手はクラブW杯出場なら招集されない可能性が濃厚)、他のJリーグ組には挽回の機会があるということだ。

 翻って海外組に残されたチャンスは、2018年3月の代表ウィークのみとなる。ここで招集されなければ、ロシアW杯本大会のピッチに立てる可能性は限りなく低くなる。11月の欧州遠征メンバーから漏れた本田や香川、岡崎にとっては来年3月がラストチャンスということになる。

 日本代表のロシアW杯予選突破に大きく貢献したとはいえ、今回の招集メンバー漏れによって本田や香川、岡崎の立場は厳しくなった。逆転するためには、彼らは3月までクラブで活躍を続け、代表合宿・試合で結果を残さなければならない。ロシアへの道は想像以上に険しい。

【了】

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