Jリーグ史上初、観戦者が若年化の要因。映像制作著作権の移行で可能になったSNS戦略

2018年01月30日(Tue)12時01分配信

text by 藤江直人 photo Getty Images
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昨季からスタートしたJリーグによるOTTサービス

2017シーズンよりDAZNによる配信が主なJリーグ中継となっている
2017シーズンよりDAZNによる配信が主なJリーグ中継となっている【写真:Getty Images】

 目指してきた若年層のファン獲得につながった要因を、出井専務執行役員は2つの点にあると推測している。

 まずは昨シーズンからJリーグによるOTT(Over The Top)サービス、要はインターネット回線を通じてメッセージや音声、動画コンテンツなどをファンやサポーターへ提供していく取り組みがスタートした点だ。

「OTTによる配信がメインになったことで、開幕期に向けてJリーグの情報に触れられた方がすごく多いと推測しています。大量のテレビスポットを含めて、『DAZN』さん及び『DAZN for docomo』さんが、Jリーグを素材としたコマーシャルを出してくれたところも大きかったと思っています」

 もうひとつは映像に関する制作著作権がJリーグに移ったことで、SNSなどで積極的かつ有効に活用できるようになった点だ。

「昨シーズンに関しては言えば、オウンドメディアを通じて動画クリップをかなり幅広く出すことができました。SNSへ出すハードルがかなり下がったことで、若年層に対して比較的親和性の高いサービスを通じて、さまざまな情報を提供できたことも大きいのではないでしょうか」

 調査項目のひとつである「情報ソース」においては、デジタルメディアが前年比0.7%増の86.3%と過去最高の数字を記録。50歳以上でも83.7%にのぼるなど、各種ウェブサイトやSNSなどを通じて情報を入手する傾向が年々強まっている。

 もっとも、SNS戦略はJリーグ側が仕掛ける空中戦であり、『DAZN』及び『DAZN for docomo』による告知はあくまでも他力によるものとなる。出井専務執行役員は「より現場に近いところで、しっかりとやっていただいている」と、各クラブによる独自戦略も奏功しているとつけ加える。

 その指標となるのが、調査項目のなかの「Jクラブはホームタウンへ大きな貢献している」に対する見解となる。「大いにあてはまる(5点)」から「まったくあてはまらない(1点)」までの5段階で回答を求めたところ、平均値は4.3点で、「大いにあてはまる」と「あてはまる」が81.8%を占めた。

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