Jリーグ史上初、観戦者が若年化の要因。映像制作著作権の移行で可能になったSNS戦略

2018年01月30日(Tue)12時01分配信

text by 藤江直人 photo Getty Images
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一気に改善した名古屋のホームタウン貢献度

 いわゆる「ホームタウン貢献度」の多寡をクラブごとに精査していくと、チームアイデンティフィケーション(帰属意識や愛着)、シーズンチケットを継続購入するロイヤルカスタマーや、ファン・サポーターの新規及び復活層といった数字とも比例してくると出井専務執行役員は指摘する。

「ホームタウン貢献度とは地域におけるエンゲージメント、つまりつながりを指し示す度合いであり、そもそもは高くあるべきという話のなかで、じゃあ高くなったときに何が起こるのかと言えば、結果的にはお客様の来場増につながっている、という点を今回のデータを見て感じるところがあります」

 顕著な例として名古屋グランパスがあげられる。2016シーズンの「ホームタウン貢献度」で「大いにあてはまる」が18.2%、「あてはまる」が31.9%にとどまり、合計値50.1%はJ2を含めた全40クラブのなかで群を抜いて最低の数字だった。

 クラブ史上初のJ2を戦った昨シーズンは、フロントと現場が奮起して地域貢献活動も展開。数字はそれぞれ28.1%及び47.8%と改善され、1年でJ1へ復帰した軌跡もあって、観客動員も2016シーズンの30万1396人から昨シーズンの32万2672人へ増えている。

 一方で悲願の初タイトルをJ1制覇というかたちで手にした川崎フロンターレは、クラブが創設された1997シーズン以来、ホームタウンへの密着したチーム作りを掲げてきた。地道な活動が認められた結果として、合計値では2010シーズンからJ1で1位に君臨してきた。

 昨シーズンも「大いにあてはまる」で75.5%、「あてはまる」で20.6%をそれぞれ記録。合計値96.1%は松本山雅FCにわずかに及ばなかったものの、J1では“8連覇”を達成したが、同時にもうひとつ誇れる数字も加わっている。

 クラブ別に見た来場者の平均年齢で、トップの横浜F・マリノスの36.6歳に次ぐ数字となる36.9歳をマークした。前年比で見ればマリノスが0.4歳と微減だったのに対し、フロンターレは40.7歳から一気に3.8歳も若返らせた。

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