Jリーグ史上初、観戦者が若年化の要因。映像制作著作権の移行で可能になったSNS戦略

2018年01月30日(Tue)12時01分配信

text by 藤江直人 photo Getty Images
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時代に合わせた戦略と今も変わらない取り組み

川崎フロンターレはホームタウン貢献度が高いと評価されていることに加え、様々な層の取り込みにも成功している
川崎フロンターレはホームタウン貢献度が高いと評価されていることに加え、様々な層の取り込みにも成功している【写真:Getty Images】

 フロンターレの観戦者調査が行われたのは、鹿島アントラーズに3‐1で快勝した8月13日。この日は日本で最も歴史のある少女漫画雑誌「なかよし」(講談社刊)とのコラボレーションとして、「Are You LADY!(アーユーレディ)」Day?が開催されていた。

 夏休み中の女の子をターゲットにした企画が奏功した結果として、平均年齢を大きく押し下げたことは容易に察することができる。さらに夏場の別のホームゲームでは、2015年に閉館した等々力プールからウォータースライダーを、等々力陸上競技場前のフロンパークに蘇らせた。

 この他にも例をあげれば枚挙にいとまがないフロンターレのファン獲得戦略。スタジアムの中と外とで楽しさを満喫した子どもたちが、再び足を運びたいと思う好循環が生まれる意味でも、出井専務執行役員は「非常に機動力がありますよね」とJクラブのお手本になると位置づけている。

「もともとイベントごとに強いクラブですが、昨シーズンはそれらがより顕著に出ていたと思います。スタジアムへ誘うきっかけは全体で作りますけれども、最後のひと押しは来ていただいているファンやサポーターの方々が、いかに新しい方、しばらく来られていない方に声をかけるかだと思うので。

 もちろん人口構成比の中心が40代、50代の地域は話がちょっと違ってきますし、そこは年配層の方々に町を挙げて応援してもらえるようにしてほしい。一方で東京や大阪、名古屋といった都市部はそれに加えて、20代の新しい方々をしっかりとつかまえていってほしいですね」

 Jリーグが産声をあげて今シーズンでちょうど25年。時代の変化を象徴するようなSNS戦略による空中戦と、昔もいまも変わらない地道かつタイムリーな地上戦が車の両輪と化し、観客動員をアップさせていくことが次の25年へ向けて必要なことが、今回の観戦者調査であらためてわかった。

(取材・文:藤江直人)

【了】

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