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香川真司 6年前

香川真司、3戦連続弾へ視界良好。新エース迎えたドルト、再出発へ向け重要な一戦に

text by 本田千尋 photo by Getty Images

香川は先発濃厚。チームのベテランに課される役割

香川真司
ドルトムントのMF香川真司【写真:Getty Images】

 なかなか波に乗れないチームの中で、ここ2試合連続ゴールと奮戦している香川真司も、ケルン戦でメンバーに入り、「確実に」先発すると言っても過言ではないだろう。

 前節SCフライブルク戦の後で、背番号23は、ジェイドン・サンチョやアレクサンダー・イサクといった若手の出場機会が増えている状況について、次のように述べていた。

「やはり、彼らの良さは…自由にやるべきですし、ただやはりやりすぎるところは締めていかないとですし。で、やっぱりこういう状況の中で17、18の選手に状況を打開させるのも難しい話で、彼らを活かしながら、やっぱり最後のところでもっとトライするっていう意味では、もっと僕たちがやらないとですし」

 若手が増えているだけではない。30日、BVBはFWアンドリー・ヤルモレンコが足の腱の損傷で数週間離脱することを発表。しばらくの間、攻撃面で貴重なアタッカーを1枚欠くことになった。得点源だったオーバメヤンはチームを完全に去った。そしてポテンシャルは高くとも、バチュアイはまだ加入したばかり。

 このようにチームが過渡期であることを考えても、ウカシュ・ピシュチェク、ヌリ・シャヒン、香川…長く在籍する選手たちの果たすべき役割は、多々ありそうだ。

「バランスは見てやるようにはしますけど、やはりなかなかこういう雰囲気の中で若い経験って考えたら、なかなかすごくナーバスになるところがやっぱりあると思うので、誰もがそういうのはありますけど、やはり経験のある選手がサポートして、厳しさも伝えていかないと、いけないとは思います」

 香川とすれば、ケルン戦では「経験のある選手」として「バランスは見て」、新エース候補の“エゴ”を上手く活用ながら、勝利をチームにもたらしたいところだ。いかんせん、ドルトムントは後半戦に入ってから、まだ白星を挙げていない。

「そういう(引き締まった)雰囲気は作っていかないとですし、勝ててないって状況を1人1人が把握して、やっていかないといけないと思います」

 もちろんそうしたベテランとしての振る舞いが、背番号23の3戦連続ゴールの可能性を奪うことは、ないだろう。

(取材・文:本田千尋【ドイツ】)

【了】

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