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Jリーグ 6年前

C大阪、ユン体制2年目の発展。ロンドン世代がけん引、2冠王者はさらなる高みへ

text by 小田尚史 photo by Getty Images

多士済々の顔ぶれが揃うロンドン五輪世代の面々

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山口蛍(右)、杉本健勇(左)らロンドン五輪世代の選手たちの活躍が大きな注目点【写真:Getty Images】

 4大タイトルに挑む今季。戦力補強にも余念がないC大阪だが、チームのキーマンとなるのは、やはり、昨季主力を張った選手たちだろう。中でもロシア・ワールドカップを控える今季は、日本代表でも不動のボランチの山口、昨季日本代表に初選出され、新たな競争に名乗りを挙げた杉本、一時はハリルジャパンのトップ下とした確固たるポジションを築きかけた清武弘嗣の3選手は、クラブだけではなく、日本代表でもその活躍が期待される。

 富士ゼロックス・スーパーカップでは、山口が先制点を奪えば、その得点をアシストしたのが杉本。清武もチームの2点目を決め、早速、今季に懸ける思いを結果で示してみせた。

 今季、3年ぶりにチームキャプテンを任された山口にとっては、同じくキャプテンとして臨みながら自身はケガで下半期を棒に振り、チームもJ2降格の憂き目にあった4年前の記憶を塗り替え、成長を示したい1年となる。昨季はリーグ最終節に川崎Fの小林悠に逆転で得点王を奪われた杉本も、「個人としても、チームとしても、今季は昨季以上の成績を収めたい」と鼻息は荒い。

 2月18日の練習中に右腓腹筋筋損傷を負い、全治6週間と診断された清武弘嗣は、今季は副キャプテンを務め、始動以降、溌剌としたプレーを続けていた。それだけに、ケガによる離脱は無念の一言だが、復帰後の活躍には大いに期待したい。

 さらには、鳥栖時代の恩師、ユン・ジョンファン監督の下で復活を遂げ、昨季の二冠にも大きく貢献した水沼や、同じく指揮官によって昨季はトップ下という新境地を切り開いた山村和也も、今季のメインキャストを張るに十分なタレントたち。そして何より、昨季は6得点に終わった柿谷も、主役の座を奪い返すべく今季のさらなる活躍を誓う。

 充実の時を迎えた、多士済々の顔ぶれが揃うロンドン五輪世代の選手たちの活躍が、今季のC大阪の大きな注目点となる。

(取材・文:小田尚史)

【了】

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