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Jリーグ 6年前

C大阪、ユン体制2年目の発展。ロンドン世代がけん引、2冠王者はさらなる高みへ

text by 小田尚史 photo by Getty Images

補強により厚みが増した攻撃陣

 今季はリーグ戦とACLを並行しての戦いとなるだけに、戦力補強にも余念がない。特に層の厚みが増したのが攻撃陣だ。

 昨季の主力である杉本健勇と柿谷曜一朗が今季も健在なFWには、昨季、Kリーグクラシックの浦項スティーラーズで8得点を挙げ、Kリーグ通算でも236試合に出場して69得点を記録している大型ストライカーのヤン・ドンヒョンが加入。長身でヘディングが強く、足元の技術にも優れ、周りをうまく使う力にも長けている彼は、蔚山現代FCに所属していた2015年にはユン・ジョンファン監督も下でのプレー経験もあるだけに、チームにフィットする可能性は高い。

 また、攻撃的な両サイドハーフには、浦和から高木俊幸を、フィンランドのHJKヘルシンキから田中亜土夢をそれぞれ獲得。サイドから果敢に仕掛けて貪欲にゴールを狙う高木のようなタイプは昨季のチームにはいなかっただけに、“ユン・セレッソ”のさらなる武器になることは間違いない。富士ゼロックス・スーパーカップでは早速、決勝点を決めるなど、早々にチームへフィットしている。

 田中亜も、ヘルシンキでの昨季はリーグ戦とカップ戦の2冠獲得に貢献し、2015年と2016年に2年連続でベストイレブンにも選出されるなど、海外で揉まれて確かな経験を積んできた。攻撃から守備、守備から攻撃にスイッチを入れ、サイドを惜しみなくハードワークするプレースタイルはユン・ジョンファン監督好みでもあるだけに、こちらもチームに新たな+αをもたらす存在になるだろう。

 さらに、DFラインならどこでもこなせてロングスローも武器の片山瑛一が加わり、ルーキーも、永石拓海や安藤瑞季、山田寛人に中島元彦と各年代別の代表にも呼ばれている逸材もこぞって加入。未来への布石もしっかりと打った。

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