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日本代表 6年前

吉田麻也が語る勝利への「3ヶ条」。積み重ねた80戦の軌跡とプレミアでの自信がもたらすもの

日本代表は、30日に行われるガーナとの親善試合に向けて合宿を行っている。この試合から指揮を執る西野朗監督は3バックの導入が噂されている。DFリーダーとしてチームをけん引する吉田麻也が、歴戦の中で培った経験によって膨らませた守備へのイメージとは? (取材・文:藤江直人)

text by 藤江直人 photo by Getty Images

プレミアリーグで6シーズン。戦い抜いた自負

吉田麻也
吉田麻也は日本代表合宿に参加してワールドカップに向けて調整を続けている【写真:Getty Images】

 地球上で最も激しいとされるプレミアリーグで、6シーズンにわたって戦い抜いてきた自負がある。スピードや高さ、パワーを武器とするアタッカーたちに体を張って対峙し、思考回路もフル回転させてきた軌跡が、DF吉田麻也(サウサンプトン)が発する言葉に重みを加える。

「ワールドカップだからこうしようではなく、常日頃から実践してきたことの積み重ねがワールドカップという舞台で出る。そこを意識してやってきたし、だからこそプレミアリーグでプレーしてきたし、毎週のようにそういう相手と戦ってきた。だからこそ、いつも通りです」

 出場すれば自身にとって2度目のワールドカップとなる、ロシア大会のグループリーグ初戦まで1ヶ月を切った。サウサンプトンを残留圏ギリギリの17位でプレミアリーグに踏みとどまらせ、2017/18シーズンを戦い終えた今月13日をもって、モードをワールドカップ仕様に切り替えた。

 カップ戦を含めて27試合に出場した2017/18シーズンにおいて、ロシア大会につながるという観点から、ある目標を胸に秘めてピッチに立ってきた。

「前回のブラジル大会の反省を踏まえて、このシーズンはしっかりと試合に出て、コンスタントに自分のフィットネスをキープして、いい状態でワールドカップに臨むことが大事になってくる」

 サウサンプトンにおける2年目だった2013/14シーズンを振り返れば、現在はトッテナム・ホットスパーを率いるマウリシオ・ポチェッティーノ監督の信頼を勝ち取ることができず、リーグ戦ではわずか8試合の出場にとどまった。

 しかも、シーズン終盤には左ひざを負傷して戦線離脱を余儀なくされた。悪い流れを引きずったまま臨んだブラジル大会では、ファンやサポーターから大きな期待を寄せられたなかでひとつの白星をあげることなく、グループCの最下位で姿を消した。

 神様に仕組まれた悪戯なのか。4年前のグループリーグ最終戦で、屈辱的な1‐4の惨敗とともに絶望感を味わわされたコロンビア代表と19日の初戦で再び対峙する。

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