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日本代表 6年前

日本代表に不穏な傾向…「リスタートからの得点」が際立つ今大会、“最大の弱点”に対策は?【ロシアW杯】

text by 元川悦子 photo by Getty Images

「いかに落ち着いていられるか。パニックは伝わる」

 日本は188㎝の吉田麻也が最長身選手のため、仮にしっかりとマークについていたとしても、競り合いで頭一つ抜け出される可能性も少なくない。しかもキッカーには名手のレフティ、ハメス・ロドリゲスがいる。好位置でファウルを与えたら、その時点で失点を覚悟しなければならないといっても過言ではないほどだ。

「もちろん決められてしまうことはあるんで、それを前提に置きながら、点にならないように確率を下げるためにあらかじめ喋っておくことが大事。相手にブロックされることもあるだろうし、ペナルティエリアに内に入ってくる人数が6人だったのが7枚になる可能性もある。

 そういう時にいかに落ち着いていられるか。パニックしてると向こうにも伝わりますし、ドンとしていることが大事だと思います」と酒井宏樹(マルセイユ)も神妙な面持ちで語っていたが、まずは相手より精神的に優位に立たなければ防げるものも防げなくなる。それは欧州のハイレベルを経験した彼や吉田、長友佑都らは熟知している事実だろう。

 確かに日本は4年前の2014年ブラジルワールドカップ最終戦で同じコロンビアに1-4の惨敗を喫している。ただ、そのことを過度に気に過ぎて受け身に回ってしまったら、あらゆる場面で冷静さを失いがちだ。

 むしろ「4年前とは全く比較する気もないし、そのデータを手に入れるつもりもない。シチュエーションも違うし、4年という月日も経っているので全く別物」と言い切る香川真司くらいのメンタリティくらいがちょうどいいのかもしれない。

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