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日本代表 6年前

日本代表に不穏な傾向…「リスタートからの得点」が際立つ今大会、“最大の弱点”に対策は?【ロシアW杯】

ロシアワールドカップは2日目を終え、計4試合を消化。ここまでの試合を見ると、リスタートからの得点が際立って多いことがわかる。日本代表は西野朗監督就任後の3試合で計6失点を喫しているが、全てリスタートからのもの。勝敗を分けるポイントが最大の弱点となっているが、対策はあるのだろうか。(取材・文:元川悦子【カザン】)

text by 元川悦子 photo by Getty Images

勝利を挙げたパラグアイ戦でもリスタートから2失点

日本代表
15日の練習では、弱点のであるセットプレーの守備を確認した日本代表【写真:Getty Images】

 2018年ロシアワールドカップ開幕2日目の15日は、A組のウルグアイとB組のイランが後半終了間際に揃ってFKから決勝点を挙げ、ともに初戦白星スタートを切った。

 さらに「大会屈指の好カード」と言われたB組のポルトガル対スペイン戦でも、ポルトガルのクリスティアーノ・ロナウドの先制点がPK、3点目が直接FKであり、スペインのジエゴ・コスタの2点目もFKからの得点だった。このように今大会は序盤からリスタートからの得点が際立って多い。

 これは日本にとって非常に気がかりな傾向だ。西野朗監督就任後の3試合を見ても、5月30日のガーナ戦(日産)は直接FKとPKによる2失点で0-2。8日のスイス戦(ルガーノ)でもPKと自らのCKの逆襲から再び2点を失い、0-2で敗れている。

 極めつけは12日のパラグアイ戦(インスブルック)。ロングスローからゴール前で競り合いに負ける形で1点目を奪われ、2点目は直接FKをGK中村航輔が弾いたこぼれ球を押し込まれている。4-2で勝ったことにフォーカスされがちだが、この失点シーンを見逃すわけにはいかない。

 このように直前テストマッチの全得点をリスタートから取られているため、指揮官としても対策を講じないわけにはいかない。ベースキャンプ地・カザンに入って2日目の15日はトレーニングを急きょ非公開にしてセットプレーの守備を徹底確認した。

「午前中にコロンビアのオフェンスの部分を見せて、我々のディフェンス面をやりました。セットプレーは思い切った対応を考えている」と西野監督も語ったように、コロンビアには警戒しなければならない選手が多い。

 非凡な決定力を誇るエースFWラメダル・ファルカオはもちろんのこと、守備陣は長身揃い。22歳の若きDFダビンソン・サンチェスが187㎝、本田圭佑の元同僚であるクリスティアン・サパタも187㎝、ジェリー・ミナに至っては194㎝と傑出した高さを誇っている。

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