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“4年前”が凝縮されたコロンビア戦。決勝弾の大迫勇也「前回の経験が生きたかな」【ロシアW杯】

text by 編集部 photo by Getty Images

大迫勇也
コロンビア戦で決勝ゴールを挙げた大迫勇也【写真:Getty Images】

【日本 2-1 コロンビア ロシアワールドカップ・グループリーグH組第1節】

 日本代表は現地時間19日、ロシアワールドカップグループリーグ第1節でコロンビアと対戦し、2-1で勝利している。

 試合開始わずか3分にPKを得た日本は、香川真司がこれを冷静に沈め、先制に成功する。しかし、39分にフアン・キンテーロのゴールにより同点とされてしまった。その後、膠着状態が続き、迎えた73分、途中出場の本田圭佑が蹴ったCKを大迫勇也が頭で合わせ、勝ち越しに成功。日本はこのまま逃げ切り、勝ち点3を奪取した。

 決勝点を挙げたこともそうだが、先制点となったPKをもたらしたのも大迫だった。同選手は「あそこで負けずにディフェンスに勝てたことはすごく、この4年間ドイツでやってきて本当によかったなっていうふうには思います」と振り返っている。

 この日の試合展開は4年前の初戦と似ていた。2014ブラジルワールドカップ・グループリーグ第1節でコートジボワールと対戦した日本は、本田のゴールにより先制に成功するが、その後2失点を喫し、逆転負け。悔しい敗戦となっていた。

 そしてこの試合でも前半のうちに先制点を奪う。大迫は「僕の中では本当、前回の経験が生きたかなと。前回初戦でああいう負け方をしてしまって、個人的にも何もできなかったんで。その経験がやっぱり、ワールドカップは全てがうまくいく大会ではないので、本当に悪い時もあるし、その中でどんだけ自分たちが歯を食いしばって頑張るかだと思うし、その辺は経験ある選手がすごく多くて、スムーズに試合はできたとは思います」と話している。

 さらに、相手が10人になる試合展開は、4年前のギリシャ戦と重なる。その時は、引いた相手に対しゴールを奪うことはできずにスコアレスドローに終わっている。当時の経験が今回の試合に生かされたかと問われた大迫は「もちろん」とコメント。4年前の惨敗は決して無駄にはなっていなかった。

 最後に大迫は「いやもう嬉しかったんで素直に。やっぱりみんなでこの長い準備期間、練習してきて、まとまってできて、やっぱり勝ち越し点取れた時にまずはチームのベンチに行こうっていうふうには考えました」と待望のワールドカップ初ゴールをこのように振り返っている。

 ブラジル大会は日本代表にとって苦い思い出となってしまった。しかし、チームと選手はそこから確かな成長を遂げて、同じ舞台に帰ってきた。それをゴールという形で証明した大迫は、日本を初のベスト8へ導いてくれるはずだ。

(取材:元川悦子、文・構成:編集部) 

【了】

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