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日本代表 6年前

大迫勇也、「半端なさ」の証明を。日本を高みへ、真のワールドクラスへ飛躍のチャンス【ロシアW杯】

text by 元川悦子 photo by Getty Images

「半端ない」の大流行に…

 25日の練習後にはセネガル戦後にドーピング検査を受けた影響で、報道陣の前に姿を現さなかった長谷部と大迫勇也の2人も取材に応じた。長谷部は前夜の後半、55分にエムバイェ・ニアンの右ひじが顔面に入って大量出血するアクシデントに見舞われたが、プレーに支障は全くない様子。大迫の方も2試合連続でハードワークした影響はほとんどないようだ。

 19日の初戦・コロンビア戦で2ゴールに絡む大活躍によって「大迫、半端ないって」というフレーズが国内で大流行し、彼は「時の人」になっている。あまり表に出たがらない彼はその現象に戸惑いがちかと思われたが、「いいことじゃないですか。日本のみなさんがサッカーを意識してくれるってことは、サッカー選手としてすごく有難いことだから」と前向きに捉えているという。

 ストライカーは点を取ってナンボ、注目されてナンボという仕事であることを本人もよく理解しているのだろう。であれば、よりゴールに直結するプレーを数多く出して、強烈なインパクトを残し続けていくしかないだろう。

 セネガル戦では屈強な3人のDFに囲まれながらボールをキープして攻めにつなげたり、味方を押し上げる役割を確実に遂行していて、チームへの貢献度は非常に高かった。ただ点取り屋として最も重要な決定機を決めきることができなかった。

 その最たるシーンと言えるのが、柴崎岳が右サイドに開いて中に折り返したところに飛び込んだ61分の決定機。足を合わせるだけでよかったのに、まさかの空振りをしてしまった。それは大迫にとって悔しさの残る場面だったに違いない。

「そこは次、しっかり決められるようにするだけだと思うし、本当に短期決戦なんで、余計なことは考えずに『次、次、次』って感じでやるようにしてます」と彼自身はミスを引きずることなく前だけを向いて結果を貪欲に追い求めていく構えだ。

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