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日本代表 6年前

早すぎる新監督報道への疑念、代表の奮闘はまたも無駄に? 一貫性なき強化策の悪夢再び【ロシアW杯】

text by 植田路生 photo by Getty Images

一貫性なき強化策。いっそクリンスマン氏を技術委員長にしては?

 前任者を否定して方針を180度変えると積み上げがなくなる。これでは良かった部分が受け継がれていかない。

 岡田ジャパンはなぜ否定されてしまったのか。相手との力の差を理解した上で守備的に戦うのは戦術的に間違っていない。攻撃力を高めなければベスト8は見えてこないというのは理解できるが、全否定される必要はなかった。

 ザックジャパンはなぜ結果が出なかったのか。それは本当にこのスタイルが間違っていたのか。スタイル以外の精神的な部分、大会に臨むための準備にも落ち度があったのではないか。さらに言えば、試合の流れに合わせて手が打てないザック氏の勝負弱さもあったのではないか。

 ハリルジャパンではなぜ「勝てない」と判断したのか。そして同時になぜ西野ジャパンは結果を出せたのか。両監督が選んだメンバーには大きな違いはなかった。なぜ監督交代をしなければならなかったのか。

 一貫性はない。一貫しているのは、監督に強化策からスタイルの構築まで丸投げ状態であることくらいだ。技術委員会の人事がコロコロと代わっていることも影響しているだろう。だったらなおのこと、クリンスマン氏には監督ではなく技術委員長になってもらって、日本の長期的な方針を決めてもらった方がいいのではないか。

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