湘南のホープたちが勝ち取った初戴冠と制裁金の25倍。「ベストメンバー規定」を乗り越えた“最強チーム”に

2018シーズンのルヴァンカップは湘南ベルマーレの初優勝で幕を閉じた。湘南はグループリーグでJリーグが定める「ベストメンバー規定」に抵触し、600万円の制裁金を科されている。しかし、この試合で出場機会を得た選手たちが急成長を遂げてチームに栄冠をもたらす原動力となった。(取材・文:藤江直人)

2018年10月29日(Mon)11時47分配信

text by 藤江直人 photo Getty Images
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「600万円返して」。疑問が残る「最強チーム」の定義

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2018シーズンのルヴァンカップは湘南ベルマーレの初優勝で幕を閉じた【写真:Getty Images】

 一枚の写真がほっこりとした話題を呼んでいる。湘南ベルマーレとして初めて手にしたタイトル、YBCルヴァンカップを手にした眞壁潔代表取締役会長と水谷尚人同社長が、ファンやサポーターで埋め尽くされた埼玉スタジアムのゴール裏の前で笑顔を輝かせている。

 2人の後方では、フェンスの最前列に位置取っていた女性サポーターがプラカードを掲げている。ピンク色のハートマークとともに、白い下地には「600万円返して」という文字が躍っていた。

 600万円とは「最強のチームによる試合参加」を義務づけたJリーグ規約第42条、いわゆる「ベストメンバー規定」に違反したとして、今年6月12日付けでベルマーレが課された制裁金の金額だった。

 最強のチームの定義は、補足基準でカテゴリーごとに定められている。ベルマーレが2018シーズンを戦うJ1の場合は、「J1リーグ戦およびリーグカップ戦における先発メンバー11人は、プロA契約選手または外国籍選手を合計6名以上含まなければならない」と明記されている。

 ここで言うプロA契約選手とは年俸上限のない選手を指し、1チームにつき25人を上限として、J1クラブは15人以上の選手とプロA契約を結ばなければならない。

 さらに補足すれば、Jリーグの新卒選手は原則として、年俸480万円を上限とするプロC契約を結ぶ。J1の場合、ルーキーは公式戦の出場時間が450分間(5試合フル出場相当)に達した時点で、プロA契約を結ぶ権利を得る仕組みになっている。

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