【英国人の視点】鹿島が歩んできたACL決勝までの軌跡。悲願のアジア王者へ、最大の武器と最大の弱点

2018年11月02日(Fri)10時00分配信

text by ショーン・キャロル photo Getty Images for DAZN
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鹿島が抱える守備問題と攻撃陣の調子

得点後の鹿島アントラーズ
得点後の内田篤人ら鹿島の選手【写真:Getty Images】

 決して一度きりのことではなく、10月を通して守備が脆い状態は続いていた。アントラーズは10月の公式戦6試合中5試合で2失点以上を喫している。10月31日から11月10日までにホーム&アウェイの決勝も含めた4試合を戦うというこれまで以上の過密日程の中で、クラブ史上最大の2試合に向けて疲労が蓄積し、その結果として個人のミスがさらに増えていく恐れもある。

 選手の負傷が影響していることも間違いない。決勝に向けて鹿島は、昌子源をセンターバックに起用し続けるかどうかという大きな決断を下さなければならない。25歳の昌子はトップクラスのDFではあるが、長引いた負傷離脱から復帰後の2試合ではやはり動きが鈍っていた。本来のスピードを取り戻し、万全の状態が整ったことを示す時間はまだ1週間残っているが、100%の状態ではないようなら大岩監督は代役として犬飼智也の起用も検討しなければならないかもしれない。

 それに比べて攻撃陣ははるかに期待を感じさせる。鈴木優磨とセルジーニョは非常に良いコンビネーションを見せており、セルジーニョは8月にクラブに加入して以来ACLで出場した4試合全てでゴールを挙げている。鈴木も、相手がいかに優れたDFであっても手を焼かせる存在だ。土居聖真も常に相手を脅かし、両サイドバックも自由にファイナルサードまで攻め上がることを許されている。鹿島はいつでもゴールを奪えるチームであり、今大会でゴールを奪えなかった試合は水原に敗れた前述の1試合のみだ。

 決勝に向けて、その攻撃的姿勢は持ち続けなければならない。守備に不安は抱えているとしても、あるいはその不安があるからこそ、何も恐れないポジティブなアプローチこそが、鹿島が約束の地にたどり着いて浦和から大陸王者の座を引き継ぐ可能性を最大限に高めることになるだろう。

(文:ショーン・キャロル)

【了】

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