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Jリーグ 5年前

宮本ガンバはなぜV字回復できたのか? 東口順昭と三浦弦太、日本代表が語る2つの要因

明治安田生命J1リーグ第34節が1日行われ、ガンバ大阪は2-4で柏レイソルに敗戦した。クラブ新記録のリーグ10連勝を狙ったG大阪だったが、前後半立ち上がりの早い時間帯に失点するなどしてペースを作れず。だが降格が現実味を帯びる状況から、7月に宮本恒靖監督が就任してチームを立て直し、一ケタの9位でフィニッシュした。クラブレジェンドが指揮を執り始めて、何が良くなったのか? その要因に、GK東口順昭とDF三浦弦太の日本代表コンビは、ピッチ上での「選手の距離感」と、それを短期間で可能にした指揮官の「コミュニケーション能力」をあげた。(取材・文:下河原基弘)

シリーズ:週刊Jリーグ通信 text by 下河原基弘 photo by Getty Images

敗戦を知的に振り返った宮本恒靖監督

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ガンバ大阪の宮本恒靖監督【写真:Getty Images】

 悔しいであろう敗戦にも宮本監督は知的に、そして冷静に試合を振り返った。

「クラブの新しい記録、10連勝をかけて選手たちはしっかりと試合に入ってくれたと思います。ただ立ち上がりで失点するという流れは最近になかったことで、少しゲームの進め方がうまくいかなかったかなと思います」

 東口が「入りのところで相手が、うちより勢いをもってきたところで受けてしまった。そこから立て直せなかったのが原因」と話すと、「入りがいつもと違って早い時間に失点してしまった」と三浦も口をそろえた。指揮官も選手も同じ認識を持っているだけに、チームはこれを来季の糧に、さらに前進するはずだ。

 試合は前節でJ2降格が決まった柏が、ホームで意地を見せる展開となった。前半11分にCKからの流れで、左サイドからのクロスをDF鈴木大輔が頭で決めて先制。エースのFWファン・ウィジョをけがで欠いたG大阪も反撃し28分、FWアデミウソンの仕掛けからFW渡邉千真が同じく頭で押し込んで追いついた。

 ここで勢いに乗りたいところだったが、45分、後半立ち上がりの47分と嫌な時間に立て続けに失点すると、63分には中盤でボールを奪われFWクリスティアーノにハーフライン付近から、がら空きのゴールに蹴りこまれた。あきらめないガンバは3人の選手を交代してチームを活性化し、79分にはアデミウソンが強烈な一撃を決めたが、追いつくことはできなかった。

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