フットボールチャンネル

日本代表 5年前

香川真司が語るアジアカップ。“後継者” 南野拓実が掴むべき大会制覇と個人賞、その理由

text by 元川悦子 photo by Getty Images

南野拓実に求められる『香川超え』

 2018年ロシアワールドカップでトップ下を務めた香川の後継者となる南野も、16日のリーグ年内最終戦・SKNザンクト・ペルテン戦を終えた直後に帰国。そこから約10日間は体のメンテナンスをしつつ、休養に努めたという。

 今季前半戦の彼はリーグ戦14試合、UEFAヨーロッパリーグ(EL)6試合に出場。それぞれ4得点ずつを挙げた。チームもオーストリア・ブンデスリーガ1部でダントツ首位を走り、ELもトップ通過でラウンド32進出を果たしている。

「チームとしては文句なしの結果やったと思いますけど、個人としてはまだまだ全然。数字の部分もチームの貢献度とかももっとこだわっていければいい。ただ、初めて代表とチームの両方でプレーする中で、移動とかいろいろあったけど、自分の中でケガをせずにアジアカップにのぞむというのが1つのテーマだったんで、それはキッチリ両立しながらできた。そこはよかったと思います」と彼は反省と手ごたえの両方を手に、森保ジャパン初の大舞台に挑むつもりだ。

 そんな南野に求められるのは、ズバリ「香川超えのパフォーマンス」だろう。セレッソ大阪の先輩に当たるベテランアタッカーは2015年大会こそ最後の準々決勝・UAE戦(シドニー)でPKを外すという悔しい結末を強いられたが、2011年大会の時は準々決勝・カタール戦での2ゴールなど要所要所で日本を勝利に導く大仕事を見せた。準決勝・韓国戦で右足第5中足骨骨折の重傷を負い、ファイナルのオーストラリア戦には欠場したものの、大会を通して背番号10の存在感は十分に示した。

 2度のアジアカップを含め国際Aマッチ95試合出場31ゴールという偉大な実績を誇る香川もまだまだ森保ジャパン入りを諦めていないだけに、南野としてはここでリードを広げておきたいところ。そのためにも「日本を勝たせる明確な結果」を残す必要がある。

1 2 3

KANZENからのお知らせ

scroll top