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鎌田大地「僕が良ければこのチームは勝てる」。シント・トロイデンで取り戻した自信【独占インタビュー】

数多くの日本人選手が欧州でプレーするようになって久しいが、シーズン二桁得点を達成した者は多くない。今季、ベルギーで前半戦だけでその高いハードルを乗り越えた若武者がいる。シント=トロイデンVVに所属するMF鎌田大地は、ドイツ1部フランクフルトでの苦渋の1年を経てベルギーに渡って自信を取り戻した。まばゆいばかりの輝きを放つ22歳が独占インタビューに応じ、偽りなき胸中を語った。今回は【前編】をお届けする。(取材・文:舩木渉【ベルギー】、取材日:2018年12月19日)

text by 舩木渉 photo by Getty Images, Wataru Funaki

「今までしんどかった気持ちがすっと楽になった」

鎌田大地
鎌田大地はシント=トロイデンVVの一員としてゴールを量産中。今季はすでにリーグ戦二桁得点も達成した【写真:舩木渉】

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――今日は時間を取っていただいてありがとうございます。夏にシント=トロイデンVVに加入して、半年で10ゴールを決めました。今は絶好調と言っていいのでしょうか。

「今は調子がいいとか、そういう感覚はなくて。10点取っているし、最近は相手もすごく警戒してきている感覚で、また難しくなってきたなという感じがありますね。今までは自分が抜け出しても相手のDFがルーズだった部分があったんですけど、相手がすごく警戒していて、見られているのがわかるんです」

――結果を出していることで、越えなければいけない壁が新しく出てきたということですね。では、逆にチーム内での自分の立場の変化はどう感じていますか?

「もちろん試合に出られているのはすごく大事なことだと思いますし、こうやって得点することで、ある程度周りからの信頼も得られているので、プレーがやりやすくなりました。自信を取り戻すこともできましたし、本当に今までしんどかった気持ちの面で、すっと楽になったというのがすごく大きいです」

――フランクフルトからシント=トロイデンVVへの移籍が決まったのは市場閉幕ギリギリのタイミングでした。もしこのチームへの移籍を決断していなかったら、今頃自分はどうなっていたと思いますか?

「フランクフルトでただ練習していただけじゃないですかね。おそらく今季の監督の信頼も掴めなかったでしょうし。まだ昨季の監督(ニコ・コヴァチ=今季からバイエルン・ミュンヘンを率いる)がやってくれていた方が自分には可能性があったんじゃないかと思います。結局、最後の最後までいろいろ考えた末に、シント=トロイデンVVに行くことを決めました」

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