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日本代表 5年前

アジアカップの命運を握る男、長友佑都。「地獄を見るか、天国に行けるか」のサウジアラビア戦へ

日本代表は21日、AFCアジアカップ2019の決勝トーナメント1回戦でサウジアラビア代表と対戦する。負けたら終わりの大一番。若返ったサムライブルーの真価が問われる。そして、こういった厳しい試合では数々の修羅場をくぐり抜けてきた長友佑都の存在も欠かすことはできない。(取材・文:元川悦子【UAE】)

text by 元川悦子 photo by Getty Images

決勝T、初戦の相手はサウジアラビア

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日本代表は21日、アジア杯・ベスト16でサウジアラビア代表と対戦する【写真:Getty Images】

 20日からAFCアジアカップ2019の決勝トーナメントが始まり、初日はベトナム、中国、イランが準々決勝に進んだ。日本もこの流れに乗るべく、21日のラウンド16・サウジアラビア戦で是が非でも勝利を収めなければならない。

 日本代表は17日のウズベキスタン戦の後、1日の休養を経て、次の決戦の地シャルジャで2日間の調整を行ってきた。腰痛の東口順昭と右ひざの違和感を訴えた青山敏弘のサウジアラビア戦出場は困難な状態だが、右でん部負傷で別メニュー調整が続いていた大迫勇也がようやく全体練習に合流。ピッチに立てる可能性も出てきた。

 とはいえ、9日のトルクメニスタン戦で一度右でん部痛を再発させているエースを、再び離脱させるわけにはいかない。森保一監督も起用は慎重にならざるを得ないだろう。おそらくサウジアラビア戦は武藤嘉紀を1トップで先発起用すると見られる。それ以外は13日のオマーン戦に先発出場したメンバーが基本になるだろう。

「(ロシア)ワールドカップが終わってから選手が入れ替わって新チームになった日本にとっては、公式戦でサウジアラビアのような強いチームと公式戦で当たって、もし勝利することができれば、大きな財産にも経験にもなる。相手は非常にコレクティブで技術的に高いパスサッカーをしてくる。そこに関しては気をつけなければいけない」と2戦ぶりの先発復帰となる柴崎岳がAFCによるインタビューで話した通り、この関門を超えられるか否かで森保ジャパンの今後が大きく変わるのは確かだ。

 それは次戦が国際Aマッチ113試合目となるベテランの長友佑都も強調していること。「たぶんここは日本代表が今後、本当に成長していけるかどうかのターニングポイントになる試合だと思う。親善試合とかアジアカップのグループリーグは引き分けても負けてもまだ可能性がある中で戦える。でも次は負けたら終わり。そのプレッシャーを背負ってプレーする中で、パーソナリティ含めて選手の評価が見られる」と語気を強めた。数々の修羅場を潜り抜けてきた男の言葉はやはり重い。そこはチーム全体が強い自覚を持って挑むべきだ。

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