アジアカップ準優勝、日本代表は今後どうするべきか。増える欧州組とコパ・アメリカへの期待

2019年02月02日(Sat)14時30分配信

text by 河治良幸 photo Shinya Tanaka
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カタールのすべてを模倣するべきでない

 さらに言えば、カタール代表はスペインのクルトゥラル・レオネサに所属するFWハレド・モハメドをのぞく全選手が国内リーグ所属。14人が現在カタールリーグのタイトル争いを牽引するアル・サッドとアル・ドゥハイル(旧レフウィヤ)に在籍しており、日本戦のスタメンに限ればMFアジズ・アルハティム(アル・ガラファ)をのぞき、この両クラブで占められる。

 ともに欧州リーグでの実績豊富なポルトガル人監督に率いられており、欧州ベースの洗練されたスタイルを植え付けられているのだ。

 今回のカタール代表は4バックと3バック(自陣での守備は5バック)を使い分け、中盤も相手との噛み合わせや試合の状況、攻守の局面に応じて可変するなど、組織的な動きと敵人と自陣のゴール前で発揮される個人能力を融合した、1つのクラブのように精錬されたチームだった。

 そうした強さは上記の要素が醸成されてこそ発揮されるものであり、ロシアワールドカップから主力の一部を引き継いでいるとは言え、主力の約半数が変わっている今回の日本代表には到底できないレベルの完成度だった。

 森保一監督が掲げる“臨機応変なスタイル”と言う意味では参考になるし、また現在のチームが良くも悪くも選手の個性に頼りすぎていること、また主力のほとんどが欧州組であることから、もう少し欧州スタンダードに戦術を寄せた方が、よりチーム力を発揮しやすい可能性など、今後の課題があらためて浮き彫りになった大会であることも事実だ。

 ただし、カタールが優勝したからと言ってカタールの全てを是として模倣するべきものでもなければ、日本代表のこれまでやってきた方向性が全て否定されるべきものでもない。

 カタールがそうしたプロジェクトを継続させられているのは小国ならではの強みを生かしている部分も大きく、移民労働者が大半であるため、動員的なプロジェクトを働かせやすいアドバンテージもあるかもしれない。

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