グランパスの補強が見事にはまる理由とは?「米本はうちに来た時には3倍近くに…」【名古屋・大森SDインタビュー(後編)】

風間八宏監督の招聘、J2に降格したチームの大胆な刷新と、就任以降、様々な改革に着手してきた大森征之SD。ときに批判にさらされることもあったが、どのようなビジョンでチームを再建したのか。強くて魅力あるサッカーを追及する名古屋グランパスの核心に迫ったインタビューより、5/7発売の「フットボール批評issue24」から一部を抜粋して公開する。(文:木村元彦)

2019年04月24日(Wed)10時30分配信

text by 木村元彦 photo Mai Kurokawa
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「米本は絶対にうまい選手です」

大森征之
名古屋グランパスの大森征之SD【写真:黒川真衣】

★前編はこちら★

――あとは米本拓司それから中谷進之介。

「ヨネに関しては、ずっとうちに必要な選手でした。ボランチはジョアン(・シミッチ)だけじゃダメです。ジョアンにはヨネが必要だし、ヨネにはジョアンが必要。2人ともあのポジションのベースが非常に高い。守備的なミッドフィルダーとしてボールを奪って献身的なプレーをする、そして常に冷静に戦える選手でないと務まらない。

 ヨネは一つ追って二つ追ってというのもできる。彼は自分でよく自分が一番下手だ、みたいなことを言うけど、我々は獲る時にそんなことを思っていません。彼は絶対にうまい選手です。我々はちょっと特殊なデータを使いながら全試合を検証しています。

 FC東京のときのそれを見た時にヨネは一試合平均のパスの回数が50本いかないんですよ。悪い時は90分試合に出ていて30本ぐらいしか出していない。アベレージで良くてもまあ50何本。でもうちのクラブに来た時に開幕の鳥栖戦やセレッソでは130本近いパスを出しています。3倍近くですね。他のチームじゃできないサッカーをしているからですが、そんなポテンシャルがあったんです。そうなると選手もやり甲斐を感じられるんです。

 今はボールポゼッションのサッカーがどこも育成年代から多い。時代の趨勢ですが、その中でヨネはとても鼻が利き危険な臭いを嗅ぎ分け体をうまく使いながら相手の懐に入れる。各駅停車でなくボールも散らせる。そういう選手は少ないです」

――アジリティーが効いて外されてももう一回行けるっていうことですね。

「そう。途切れず瞬時に予測ができるので、守備も攻撃も一個前に出て行ける。彼はこの90分をシーズン通して、怪我無くこなせるか。イエローカードももらって欲しくない。そういうところです」

――柏から完全移籍で取った中谷についてはどうだったのでしょう。

「シンはこの間23歳になったばかりで、カズヤ(宮原和也)と同じように若くてポテンシャルも高い。試合や練習で出た課題を常に修正しながら、前に向かってくる。センターバックは千葉・櫛引・藤井がいます。常に皆で競争し高いパフォーマンスを発揮してほしいです」

(文:木村元彦)

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『フットボール批評issue24』

定価:本体1500円+税
Jリーグの序盤戦も終わるころ、それぞれのチーム状況も徐々に明白になってきた。その中で大きな変化を見せる3つのクラブがある。
過渡期を経て、魅力的な攻撃サッカーを具現化している横浜F・マリノス
J2降格からチームを刷新し独自のスタイルを築き上げてきた名古屋グランパス
一時J3という深淵を見るも、再びJ1の舞台へと戻り、躍進している大分トリニータ
今号のフットボール批評では3つのクラブがV字回復を遂げた要因をそれぞれのキーパーソンへの取材から明らかにしていく

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【了】

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