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リバプール、躍進を支えた裏方の功績。W杯開催年を乗り切ったその手腕が戦力UPのカギに【18/19シーズン総括(13)】

2018/19シーズンは、これまでスペインが握っていた欧州の覇権がイングランドへと移る結果で幕を閉じた。タイトル獲得や昨季からの巻き返しなど様々な思惑を抱えていた各クラブだが、その戦いぶりはどのようなものだったのだろうか。今回はリバプールを振り返る。(文:内藤秀明)

シリーズ:18/19シーズン総括 text by 内藤秀明 photo by Getty Images

際立ったコンディショニングの成功

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モハメド・サラー(左)とアンドレアス・コーンマイヤーコーチ(右)【写真:Getty Images】

 昨季のリバプールは本当に素晴らしかった。カウンター型のチームにポゼッションも併用させる戦術的柔軟性、難しい試合でも諦めず勝利を目指してハードワークを続けるウイニングメンタリティだけではない。ナビ・ケイタ、アリソン、ファビーニョら新戦力の台頭など、良かった点を挙げだせばキリがないほどだ。

 多くの内容はもう既に様々なメディアで、様々な人によって語りつくされていることかと思う。筆者自身、フットボールチャンネルで、「史上最強の2位リバプールはなぜあんなにも強かったのか? 奇跡のチームの戦術を超えた強さ」というコラムをリーグ終了直後に寄稿した。

 あるいはチャンピオンズリーグ優勝直後にも、ディボック・オリギに焦点を当てて「リバプールに栄冠もたらした奇跡の男、ディボック・オリギ。戦力外のFWが英雄となる物語」というコラムも執筆している。シーズンの全体像についてはこれらをご覧いただいたほうが良いかもしれない。

 ただプレシーズンマッチが既に始まっている今の段階だからこそ、改めて見えてきた昨季の際立っていたポイントがある。それがコンディショニング面だ。今回はそこに焦点を当てて昨季を振り返りつつ、来季についても触れていきたい。

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