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セリエA 5年前

開幕直前! イタリア・セリエA、10の見どころ。サッカー通ほど面白い、見逃したら損なポイントは?【編集部フォーカス】

現地時間24日に開幕するイタリア・セリエA。昨季はユベントスが圧倒的な強さを見せ、前人未到の8連覇を達成する形で幕を閉じた。今季も同クラブが優勝候補筆頭となるが、積極的な補強を見せたナポリやインテルといったクラブも王座奪還を虎視眈々と狙っている。今回フットボールチャンネル編集部では、開幕を目前に控えたセリエAの注目ポイントを紹介する。

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

戦力は豪華。いざ9連覇へ

ユベントス
セリエA9連覇を目指すユベントス【写真:Getty Images】

 FWクリスティアーノ・ロナウドを加えた昨季のユベントスは、やはり圧倒的な強さを誇っていた。シーズン終盤こそ勝ち点を落とす試合が目立ったが、最終的には2位・ナポリに勝ち点11差もつけ、前人未到のセリエA8連覇を果たしている。国内ではまさに敵なし状態である。

 迎える今季、ユベントスのセリエA9連覇はノルマと言わざるを得ない。8連覇に尽力したマッシミリアーノ・アッレグリはクラブを去ったが、揃える戦力は豪華。C・ロナウド、FWパウロ・ディバラなどは健在で、今季はそこにGKジャンルイジ・ブッフォン、MFアーロン・ラムジー、MFアドリアン・ラビオ、DFマタイス・デリフトなどが加わっている。ブッフォン、ラムジー、ラビオの三者はフリーでの獲得となっているなど、相変わらずの補強の上手さを見せ、新シーズンに向け準備は万端だと言えるだろう。

 新指揮官に就任したのは、昨季チェルシーをヨーロッパリーグ(EL)制覇に導いたマウリツィオ・サッリ。セリエAでの監督経験も豊富で、過去にはナポリを率いてユベントスを苦しませた生粋の戦術家は、豪華な人材をどう束ね、チームに自身の目指すサッカーをどこまで落とし込めるか。ここは注目ポイントである。

 ユベントスが昨季から克服すべき課題は、前線からの守備強度をどこまで高められるか。C・ロナウドが加入した2018/19シーズンは攻撃力こそアップしたものの、守備に加担することが少ないポルトガル人FWのカバーリングの面でやや手こずっていた印象が強い。昨季リーグ戦で喫した失点は「30」。ユベントスがセリエAで30失点以上を喫したのは実に2010/11シーズン以来となっているなど、そのあたりの修正は必要となってくるだろう。

 とはいえ、その強さはセリエAの他19クラブと比較しても頭一つ抜け出している。サッリ監督の下、新たなスタートを切ることになるが、リーグ9連覇へ向け期待値は高いだろう。

世界でも屈指のCBコンビが実現。打倒ユベントスへ

ナポリ
カリドゥ・クリバリ(左)とコスタス・マノラス(右)。世界でも屈指のCBコンビがナポリで実現【写真:Getty Images】

 名将カルロ・アンチェロッティを新指揮官に迎えた昨季のナポリは、最終的にリーグ戦を2位でフィニッシュ。首位・ユベントスに勝ち点差11をつけられたが、新しい監督の下でも最低限の結果は残せたと言うべきだろう。

 昨季のナポリは前指揮官のマウリツィオ・サッリが築いたスタイルを残しつつ、アンチェロッティがそこに自身の求める要素をプラス。中盤はより流動的になり、魅惑的なフットボールはさらに加速された。昨季のリーグ戦では1試合あたりのシュート数が堂々の1位(18.6本)。パス成功率も平均87.3%でリーグトップとなるなど、ナポリの良さは存分に引き出されていた。

 そのため、今季も期待値は高い。昨季チームにフィットしたMFファビアン・ルイスなど若手選手の勢いもあり、FWロレンツォ・インシーニェやFWドリース・メルテンス、MFアランなどチームの主力選手も引き続きチームに残ることが濃厚である。そこに加入が噂されるFWイルビング・ロサーノやMFハメス・ロドリゲスらが加われば、より面白いチームを作り出すことが可能となるだろう。

 中でも注目はCBコンビ。世界でも屈指の実力を持つDFカリドゥ・クリバリは健在で、今季はさらにローマからDFコスタス・マノラスが加入した。後者もセリエAでのプレー経験が豊富で、実力は申し分ない。国内のみならず世界でもトップレベルのCBコンビが持っている力を示せれば、ナポリがセリエAで大旋風を巻き起こす可能性も高いだろう。

 リーグ戦の目標は打倒ユベントス。アンチェロッティ体制2年目は勝負の年となるはずだ。

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