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Jリーグ 4年前

2019年J1新加入ベストイレブン。Fチャン編集部が選定、新天地で輝いた実力者たち【編集部フォーカス】

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

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シマオ・マテ
ベガルタ仙台のシマオ・マテ【写真:Getty Images】

シマオ・マテ(モザンビーク代表/ベガルタ仙台)
生年月日:1988年6月23日(31歳)
今季リーグ戦成績:24試合出場/3得点0アシスト

 初のモザンビーク国籍Jリーガーとなったシマオ・マテは、今季のベガルタ仙台において最も輝きを放っていた選手といっても過言ではない。対人の強さ、危険なエリアを的確にカバーする判断力の良さを武器に守備面で大きく貢献し、幾度となくチームを救ってきた。開幕から数試合はMFとしてプレーしたものの、シーズン中盤からはCBのファーストチョイスとなるなど、チームの戦術的変更にも柔軟に対応していた。

 第26節の北海道コンサドーレ札幌戦以降はゲームキャプテンとしても活躍したシマオ・マテ。Jリーグ参戦1年目ながら主力として24試合に出場し、チームの残留に大きく貢献した点は大きな評価に値するだろう。先日にはクラブと2020シーズンの契約も更新。来季も再び頼もしい存在として、チームを牽引してくれるはずだ。

キム・ヨングォン
ガンバ大阪のキム・ヨングォン【写真:Getty Images】

キム・ヨングォン(韓国代表/ガンバ大阪)
生年月日:1990年2月27日(29歳)
今季リーグ戦成績:32試合出場/1得点1アシスト

 今季開幕前に中国の強豪・広州恒大からガンバ大阪へ加入したキム・ヨングォンは、かつてFC東京や大宮アルディージャでも活躍したアジアの壁だ。今季は宮本恒靖監督の下で不動の主力として活躍しており、空中戦などで強さを存分に発揮。日本代表DFの三浦弦太とともにガンバ大阪の最終ラインを統率し、同クラブを見事残留へと導いた。現在は日本代表も参戦しているEAFF E-1サッカー選手権に韓国代表として出場している。

 韓国代表CBは加入1年目ながらリーグ戦32試合に出場。1得点1アシストの成績を収めた。また、今季のリーグ戦におけるインターセプトの回数は66回を記録。これはJ1に所属する全選手の中で2番目タイに多い数字となっていた。クリアの数も114回と申し分なく、ミスからの失点もなかったというデータが出ている。久しぶりのJリーグ参戦ながら、持ち味は出ていたと言えるはずだ。

酒井高徳
ヴィッセル神戸の酒井高徳【写真:Getty Images】

酒井高徳(さかい・ごうとく/ヴィッセル神戸)
生年月日:1991年3月14日(28歳)
今季リーグ戦成績:12試合出場/0得点2アシスト

 日本代表として昨年行われたロシアワールドカップ出場を果たした国内屈指のサイドバック。ヴィッセル神戸に移籍してきたのは今年8月のことであったが、同選手はチーム加入後すぐに主力として活躍すると、それまでなかなか結果が出ていなかった神戸を見事立て直し、最終的にはチームを8位にまで引き上げた。酒井加入後、神戸はリーグ戦でわずか4敗しか喫していないなど、その存在感の大きさは明らかであった。

 酒井は神戸加入後、リーグ戦全試合でスタメン出場。MFアンドレス・イニエスタら大物との連係も抜群で、攻守両面で大きく躍動した。最終的には2アシストも記録している。長く欧州でプレーし、日本代表としても数々の大舞台に立った同選手の経験値は、ピッチ内外で活きていたと言えるだろう。今季はまだ天皇杯で優勝の可能性を残している神戸だが、酒井はチームにタイトルをもたらすことができるか。

ティーラトン
横浜F・マリノスのティーラトン【写真:Getty Images】

ティーラトン(タイ代表/横浜F・マリノス)
生年月日:1990年2月6日(29歳)
今季リーグ戦成績:25試合出場/3得点5アシスト

 今季よりヴィッセル神戸から横浜F・マリノスに加入したタイ代表のレフティー。開幕から数試合は怪我の影響などもあり、なかなか出場機会に恵まれなかったが、5月以降はスタメンに完全定着すると、攻撃的なサッカーに見事フィットし、不動の存在となった。前線へ果敢に飛び出すその姿勢と精度の高い左足のキックは同チームの武器であり、ティーラトンもマリノスの優勝には欠かせない存在であったと言える。

 サイドバックながら今季リーグ戦では3得点5アシストの成績を収めたティーラトン。今季開幕前に浦和レッズへと移籍した山中亮輔の穴を感じさせないほどの働きであった。アンジェ・ポステコグルー監督の下で持っていた才能を完全開花させたといっても過言ではない。2019年J1新加入ベストイレブンに選出しない理由は、どこにも見当たらないと言えるのではないだろうか。

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