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FC今治は「J2昇格の2位以内」目指す! Jリーグクラブライセンスの“特例”も視野に

text by 編集部 photo by 宇和川勝也

FC今治の岡田武史オーナー【写真:宇和川勝也】
FC今治の岡田武史オーナー【写真:宇和川勝也】

 2020年1月26日にイオンモール今治新都市でFC今治の新体制発表会が行われた。今季からJ3で戦うFC今治にとって、初めてのJリーグの舞台。昇格初年度ながら、FC今治の岡田武史オーナーは高い目標を掲げている。

 まず、チームに期待することについては「やるからにはJ2昇格というのを狙っています。ただ、それだけじゃなくて我々のスタイルというのを確立していく年だと思っています。岡田メソッドは16歳までに落とし込むのでトップはあまり関係ないのですけど、方向性があまりにも違うのは良くないということで、リュイス(監督)とは、そういう話もした上で来てもらっています」と語り、J2昇格の2位以内、そしてFC今治のスタイルを確立するシーズンであることを明かした。

 なお、J2昇格を成し遂げる上でクリアしなければならない課題もある。J2クラブライセンスの交付基準として、収容人数10000人以上や照明の明るさなど、いくつもの項目が設けられている。だが、岡田武史オーナーがJ2昇格の2位以内を目指すと発言するに至った根拠もあるようだ。詳細についてはFC今治の矢野将文社長が答えている。

「様々な調査をさせて頂いています。これは決して私たちだけで決められるものではなくて、決められているルール、そしてルールではないけれども解釈をしなければならないこと、Jリーグと相談をしなければいけないことなどがあります。当方だけで勝手に言うことは出来ないのですが、どうやら、ありがとうサービス.夢スタジアムの照明を約7倍にすることで、特例が認められる可能性があると私たちは見ています。ただ、あくまで前提として、新しいスタジアムの2022年1月完成という計画がきちんと進んでいる上で、現在のスタジアムの照明を約7倍にすれば良いのではないかというところまでたどり着いています」

「それを今、いきなりしなくてもいいとも捉えています。例えば昨年、もし水戸ホーリーホックが成績条件を満たしたら建設に入るということでJ1クラブライセンスを取得されていますので、同じような形で当クラブも成績条件を満たすことが出来れば、あるいは可能性が高いことになってくれば、初めて着工するという内容で、6月のJ2クラブライセンス申請に向けていろいろなことを進めています」

 一方で、今季の新加入選手は、DFチョン・ハンチョル、FW林誠道、MF越智亮介、GKイ・ドンヒョン、DF近藤高虎の5人。新加入選手を含めた総勢27人で戦うことになる。ただ、新加入5人は木村孝洋強化部長などが中心に選んだ選手であり、シーズン途中にリュイス監督の意向を汲んだ補強をする可能性も示唆している。

 2020シーズンは前年からスポンサーが増えて約320社に。そして、今年からユニ・チャーム株式会社がトップパートナーに決定している。また、事業予算は約9億円で、前年の約7億円から増加。これにはグローバル事業、育成事業、野外体験学習、しまなみアースランドの指定管理も含まれている。J2昇格の2位以内という目標を高らかに掲げたFC今治、果たして新シーズンはどんな1年になるのだろうか。

(取材・文:宇和川勝也)

【了】

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