東京五輪に出るサッカーU-23アルゼンチン代表の俊英3人を紹介。ニックネームはヒトラー? グアルディオラの右腕が目を付けた逸材って誰?

CONMEBOLプレオリンピック大会の決勝ラウンドを戦ったU-23アルゼンチン代表は、東京五輪出場の切符を掴んだ。2004年、08年と連覇を達成しているアルゼンチンは、今大会でも有力な優勝候補になるだろう。そこで、U-23アルゼンチン代表として南米予選に出場し、五輪本番でも活躍が予想される3人の注目選手を、南米在住の記者が紹介する。(文:北澤豊雄)

2020年02月15日(Sat)10時00分配信

text by 北澤豊雄 photo Getty Images
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アルゼンチンのヒトラー

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【写真:Getty Images】

FW:アドルフォ・ガイチ(サンロレンソ/アルゼンチン1部)
生年月日:1999年2月26日(20歳)
今季リーグ戦成績:9試合出場/4得点0アシスト


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 南米予選の初戦、ガイチが開催国のコロンビア相手に貴重な決勝弾を決めると、コロンビアサポーターで埋め尽くされた満員のスタジアムは水を打ったかのように静まり返った。やがて口汚く罵る野次が始まった。その中に「ヒトラー」という声が混じっていた。

 アドルフォ・ガイチはコルドバ州のベンゴレアという人口1200人の小さな町で生まれた。南米では決して珍しい名前ではないのに、母は後年、息子の名がインターネット上を凶々しく飛び交うとは思いも寄らなかっただろう。

 国内の名門クラブ、サンロレンソでプロデビュー。彼の名がアルゼンチンサッカー界に轟いたのは、2019年8月にペルーで開催された「パンアメリカン大会」(南北アメリカ大陸で4年ごとに開催されているスポーツ大会。男子サッカーはU-22)だ。チームを牽引して5試合で6得点の大活躍で金メダル獲得に導いている。

 彼のニックネームが、ヒトラー、戦車、総統、ジェノサイド……などと付けられたのはその頃からだろうか。スペイン語読みのアドルフォはドイツのアドルフ・ヒトラーのアドルフと同じ名前なのである。それだけ破壊力を秘めた選手、ということを言いたいのだろう。とはいえ本人は気にせず身長190センチの長身からゴールネットを揺らし続けている。大型ストライカーだがゴール前のポジション取りと足技にも長け、こぼれ球をしっかり決める冷静さも持ち合わせている。

 アルゼンチンのヒトラーが東京にやってくる。

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