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本田圭佑 4年前

ブラジルリーグは狂気的に過酷! 本田圭佑も参戦、複雑怪奇なシステムと過密日程の全貌を総ざらい

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

多種多様なカップ戦

アトレチコ・パラナエンセ
【写真:Getty Images】

 ブラジルサッカーの魅力はリーグ戦だけにとどまらない。魅力溢れる多種多様なカップ戦も、スケジュールの過酷さに拍車をかける。

 最も大きな全国規模のカップ戦は「コパ・ド・ブラジル」だ。2020年大会は2月5日に開幕し、91クラブが参加して9月16日の決勝戦までトーナメントを半年以上かけて戦っていく。

 出場できるのは前年度チャンピオンクラブ、各州選手権の成績上位70クラブ、複数の州をまたいで開催されるコパ・ド・ノルデスチやコパ・ド・ヴェルデのチャンピオン、前年度のブラジル全国選手権1部7位クラブ、そしてこれらで出場権を得ていないクラブのうちCBFランキング(ブラジルサッカー連盟によるクラブランキング)で上から10番目のクラブとなる。

 また、前年度にコパ・リベルタドーレスとコパ・スダメリカーナで優勝したブラジルクラブも出場権を獲得する。そのほか、コパ・リベルタドーレスに参加する上位5クラブ、前年度のブラジル全国選手権優勝クラブはラウンド16から参戦してくる。

 本田が所属するボタフォゴの場合は昨季の全国選手権1部で15位に終わったこともあって多くの条件を満たしていなかったが、「出場権を得ていないクラブのうちCBFランキングで上位のクラブ」に当てはまったため今季のコパ・ド・ブラジルに1stラウンドから参戦している。2月28日時点では3rdラウンドまで勝ち進んでおり、次の対戦相手はパラナ・クルービに決まった。

 下半期には各州のカップ戦も開催されるが、こちらには全国選手権に参加しない小規模なクラブやトップレベルのクラブのリザーブチームなどが出場する。そのため本田がプレーすることはない。また州選手権のリーグ戦が上半期で終了してしまうため、全国選手権に参加するクラブの少ない地方の州などでは独立した長期間のリーグ戦が組まれているところもある。

 今年のみ29年ぶりにコパ・ド・ブラジルと全国選手権1部優勝クラブによるスーペルコパ・ド・ブラジルが復活したが、来年以降の開催はなさそう。だが、コパ・ド・ブラジルで優勝すれば次年度のコパ・リベルタドーレス出場権を獲得できるため、本田はカップ戦を軽視することなくタイトル獲得への貢献が期待される。

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