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Jリーグ 4年前

清水エスパルス、5年間の歴代フォーメーション。クラブ史上初のJ2降格を経験。抜け出せない暗いトンネル

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

負傷者続出も意地の残留(2017年)

清水エスパルス
清水エスパルス、2017シーズンの基本フォーメーション(黄色は新加入選手)

【シーズン成績】
明治安田生命J1リーグ:14位(8勝10分16敗)
YBCルヴァンカップ:グループリーグ敗退
天皇杯:4回戦敗退


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 チームをJ1復帰に導いた小林伸二監督がこの年も指揮を執ることになった。名門が目指すは、もちろん残留だ。

 ただ、戦力面での不安は山積みであった。FW大前元紀、DF三浦弦太、MF本田拓也らクラブを支えた選手が揃って退団。即戦力級の補強はGK六反勇治のみで、DFカヌ、DFフレイレに関してはどこまで高い強度を誇れるか未知数であった。このあたりのダメージがどこまで響くのかは、このシーズンのポイントとも言えただろう。

 そして、その不安は虚しくも的中してしまうことになる。2016シーズンにJ2で「85得点」を挙げた攻撃陣の威力は影を潜め、リーグ前半戦から勝ち切れない試合が続く。第7節から第15節までの9試合で連続未勝利に終わり、さらにDF角田誠、DF犬飼智也が負傷離脱を強いられるなど守備面でも安定感を欠いた。前半戦は13位で終えている。

 後半戦はもっと苦しかった。チームの精神的な支柱でもあったFW鄭大世、攻守両面で高い貢献度を誇っていたMF六平光成が負傷離脱。チームのバランスは崩れ、第26節から第33節まで8試合連続未勝利も味わい、順位は15位にまで落ちた。最終節で敗れれば降格の可能性もあるという、厳しい状況に追い込まれたのだ。

 それでも、名門は意地を見せた。最終節のヴィッセル神戸戦で3-1と勝利し、見事残留を手繰り寄せたのである。

 残留を決めることができたのは大きかった。ただ、シーズン全体を振り返るとやはり満足はできない。負傷者が相次いだことはもちろん影響しているが、フレイレ、カヌ、MF野津田岳人ら新加入選手がことごとく不発に終わり、予想以上の苦戦を強いられた。シーズン途中の加入となったFWチアゴ・アウベスも加入当初はインパクトを残したが、一貫性を欠いた。

 この年は得点数「36」に留まり、失点数は「54」にも積み上がっている。J2では攻守両面で強みを生かした清水であったが、この年は改めてJ1というトップカテゴリーの厳しさを痛感させられることになった。

▽GK
六反勇治

▽DF
犬飼智也
角田誠
鎌田翔雅
松原后

▽MF
六平光成
竹内涼
枝村匠馬
白崎凌兵

▽FW
金子翔太
鄭大世

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