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サッカー史上最高! イタリア伝説の5チーム。無敵のユベントスにタイトル総なめのインテル…00年代を彩ったのは?

シリーズ:00年代を彩った伝説の5チーム text by 編集部 photo by Getty Images

イタリア代表(2006年)

イタリア代表
2006年ドイツワールドカップ決勝 フランス代表戦スターティングメンバー



イタリア代表
2006年成績
・FIFAワールドカップ:優勝
・EURO予選:2勝1分1敗
・国際親善試合:1勝3分1敗
監督:マルチェロ・リッピ
スタイル:カテナチオ

2006年ドイツワールドカップ決勝 フランス代表戦スターティングメンバー
GK:ジャンルイジ・ブッフォン
DF:ジャンルカ・ザンブロッタ、ファビオ・カンナバーロ、マルコ・マテラッツィ、ファビオ・グロッソ
MF:アンドレア・ピルロ、ジェンナーロ・ガットゥーゾ、マウロ・カモラネージ、シモーネ・ペッロッタ
FW:ルカ・トニ、フランチェスコ・トッティ

 イタリアサッカーにおける伝説のチームで、2006年ドイツワールドカップに出場したアッズーリを忘れてはならないだろう。

 同大会前、イタリアではカルチョ・スキャンダルが発覚。指揮官マルチェロ・リッピやGKジャンルイジ・ブッフォンも騒ぎに巻き込まれたため、これが本番のパフォーマンスに影響するのではないかと懸念されていた。

 しかし、イタリア代表はその予想を見事に覆した。

 失点しなければ負けない。青のユニフォームに袖を通した戦士たちは、それを見事ピッチ上で体現した。後にバロンドールを受賞するファビオ・カンナバーロはもはや攻略できないのでは? と思わせるほど高いパフォーマンスを発揮。グループリーグ第3節でアレッサンドロ・ネスタが負傷するアクシデントに見舞われたが、マルコ・マテラッツィやアンドレア・バルザーリがその強度を保った。

 ルカ・トニ、フランチェスコ・トッティらを擁した攻撃陣はやや苦戦したが、アンドレア・ピルロのキックがゴールへの可能性を引き上げた。セットプレーから味方の強さと高さを活かし、針の穴に糸を通すようなパスで相手守備陣を無力化。1点取ればほぼ負けないイタリアにおいて、レジスタの1本は相手にとってかなりの怖さを示していた。

 リッピ監督は代表チーム就任後、「カテナチオ」からの脱却を掲げている。そして大会の中で色々とシステムも変更しているが、やはりベースが守備にあるということに変わりはなかった。中盤底ピルロの横にはジェンナーロ・ガットゥーゾを置いて中盤の強度を保ち、両サイドには運動量豊富なマウロ・カモラネージとシモーネ・ペッロッタを使っていることからも、それは明らかだった。

 結局イタリア代表はフランス代表を下し優勝するのだが、計7試合で喫した失点はわずか2つしかなかった。上記した通りカンナバーロはこの大会後にバロンドールを受賞。イタリアサッカーの「礎」である守備が、世界にその力を大いに示すキッカケとなった。

【了】

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