日本代表の求める水準に達していた選手

2021-6-7-Yamane_TNK
【写真:田中伸弥】



 確定的なポジションへのチャレンジとしては、山根視来が酒井に迫る存在になりつつある。先制点につながる浅野への球足の長いスルーパス、2点目も山根のパスで古橋亨梧がニアゾーンに抜けてからのクロスを南野拓実が決めている。橋本の3点目は山根の丁寧なラストパスだった。4点中3点を生み出し、攻撃に関しては酒井を超える能力を示した。

 一方、1失点は山根がマークしていた相手に決められている。現時点で酒井に取って代わるまでではないが、十分競争できる力は示した。ただ、タジキスタン戦にフル出場したので、セルビア戦は室屋成が先発かもしれない。室屋もコンディションがよさそうに見える。

 まとまった時間を与えられた古橋は1得点1アシストと活躍。2列目の右でスタートして後半は左、浅野が交代してからは1トップと3つのポジションをこなした。前線ならどの場所でもプレーできる能力をみせている。持ち前のスピードと技術の高さを発揮し、守備でのプレッシングも代表の求める水準に達していた。攻撃陣は伊東、南野、大迫、鎌田で埋まっているとはいえ、引き続きプレー機会を与えるべき選手だと思う。

 圧倒的なスピードの浅野は貴重な存在だが、フィニッシュがすっきりと決まらないのが気になるところ。

 トップ下でプレーした南野は素晴らしい得点能力をみせつけた。マークの外し方、そのタイミング、左足で角度の狭いシュートを決めるフィニッシュは別格。後半に南野と代わった鎌田も3点目の起点となった後、立て続けに3つの決定機を作る圧巻のプレーぶりだった。

(文:西部謙司)

【了】

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