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オランダの「ガラスの天才」5人。栄光と苦悩…世界最高級の才能も怪我に泣いた男たち

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

キャリアの最後まで得点力が衰えなかったのは…

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【写真:Getty Images】



FW:ロビン・ファン・ペルシ
生年月日:1983年8月6日
オランダ代表歴:102試合50得点20アシスト

 オランダ代表最多得点記録保持者であるロビン・ファン・ペルシも怪我に悩まされた選手の1人だ。

 フェイエノールトでプロデビューを飾ったファン・ペルシは、04年夏にアーセナルへと完全移籍を果たした。加入当初はウイングだったが、アーセン・ヴェンゲル監督によってストライカーのポジションにコンバートされると得点力が開花。多くの得点に関与したが、アーセナルでは毎年のように怪我に悩まされ、2006/07シーズンは右足の骨折、2007/08シーズンは太腿の負傷、2009/10シーズンは足首の負傷で長期離脱を余儀なくされた。

 これらの怪我を負いながらも2011/12シーズンからはアーセナルの主将に就任し、同シーズンはプレミアリーグで30得点を記録。自身初の得点王のタイトルを獲得し、PFA年間最優秀選手賞を受賞した。度重なる負傷からついに開花したが、翌シーズンにはフリーでライバルのマンチェスター・ユナイテッドに加入する決断を下した。

 そのユナイテッドでは、移籍1年目の2012/13シーズンにプレミアリーグで26得点を決め、自身2年連続となる得点王のタイトルを獲得。キャリアの全盛期を迎えたファン・ペルシは、14年夏に行われたブラジルワールドカップで3得点を決めるなど国際舞台でも結果を残した。

 しかし、ワールドカップ終了後の2014/15シーズン以降は、再び高い頻度で負傷離脱を繰り返した。そうした中でも得点力は衰えることなく、現役最終年となった2018/19シーズンは、古巣フェイエノールトで26試合16得点を記録。オランダはこれまで数々の名選手を輩出しているが、その代表チームで最も多くの得点を決めたストライカーに相応しい活躍を披露して自身のキャリアにピリオドを打った。

【了】

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