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山根陸、18歳でACLデビュー「インパクトを与えたかった」。横浜F・マリノスの勝利に貢献、プレーへの自己評価は?【ACL】

text by 編集部 photo by Yokohama F.Marinos

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山根陸
【写真提供:横浜F・マリノス】



18歳の山根陸がACLデビュー

 横浜F・マリノスは25日、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)のグループステージ第4節でシドニーFCに3-0と快勝した。



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 これまでもターンオーバー制を敷いてきたマリノスは、前節からスタメンを10人変更。フィールドプレーヤー全員を入れ替えた中で、18歳のMF山根陸が今大会初先発を飾った。

 ユースから昇格1年目で、すでにJリーグデビューも果たしている山根だったが、前節までは出番なし。「インパクトを与えたかった」と語ったルーキーは手応えを得た一方で、「みんなが連戦を重ねてきている中で、自分は1試合目で、もっとタフにやらないといけない」と自己評価は厳しめだった。

「自分のミスでチームメイト全員が60m、70mくらい帰らなければいけないシーンもあった。個人的なパフォーマンスとしては通用するシーンもあったけど、それと同じくらい普段ないようなミスも多かったし、疲労が溜まってきた時にプレーの精度を欠いたりというのがあったので、そういったところはもっとやっていかないとなと思います」

 今大会初出場だった山根は序盤から堂々と振る舞い、落ち着いた様子でプレーしていたが、前半に2度ほど縦パスを相手にカットされてカウンターを食らうきっかけになった場面があった。随所に特徴のよく表れた好プレーがあっても、理想とするプレーには程遠かったようだ。

「(相手の当たりが)バチっとくるシーンも少なかったし、あまりプレッシャーも感じなかったので前を向けましたけど、その後の縦パスのところで、刺すタイミングと見えているところをもっと増やさないといけない。そういったところでもっと自分が違いを作れていれば、もっと点が入ったと思います」

 マリノスの中盤の競争は熾烈を極める。今大会はMF喜田拓也やDF岩田智輝、MF渡辺皓太、MF藤田譲瑠チマといった選手たちがボランチで起用されており、山根は岩田がセンターバックに回ったことで「5番目」の存在として出番が回ってきた形になる。

 だからこそ先発出場のチャンスをもらったシドニーFC戦で「インパクト」を残したかったが、納得のいくパフォーマンスにはならなかった。「ポジションを奪うにはまだまだ足りない」と山根は痛感している。

「今日も何本か精度を欠いたパスミスがあった。ああいうところをまずはなくしていって、こういう環境でもタフにやってやるんだというのを見せ続けないと、やっぱりあのレベルの高いボランチ勢からポジションを奪うにはまだまだ足りないものが多い。まず次の試合からしっかりそういうところを地道にやっていくしかないので、もしチャンスをもらえたらできることを100%やって、今回の試合の反省点を次につなげないとなと思います」

 中途半端なままでは自分で自分を許せない。あくまで追い求めるのは完璧なプレーだ。18歳に思えないほど成熟したメンタリティを備える山根は、常に自分に矢印を向けて成長のタネを探している。

 アジアの舞台でJリーグとは違った環境でのプレーを経験し、学ぶものも多かったはず。プロ1年目の期待の星がACLでの経験を今後の進化にどうつなげていくか楽しみで仕方ない。

(取材・文:舩木渉)

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