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南野拓実&吉田麻也、注目の去就に言及。サッカー日本代表の中心、W杯に向けてどんな決断を下す?【キリンカップサッカー2022】

text by 編集部 photo by Getty Images

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吉田麻也 南野拓実
【写真:Getty Images】



吉田麻也と南野拓実が自身の去就に言及

 サッカー日本代表は14日にキリンカップサッカー2022の第2戦でチュニジア代表と対戦する。



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 約3週間に及ぶ長丁場だった6月シリーズも、チュニジア代表戦が最後の試合になる。13日にオンラインで取材に応じたMF南野拓実は「ワールドカップにつながる試合をしないといけない」と気を引き締めつつ、「個人的にはゴールかアシストという結果を残したいと思っていますし、海外組はこれでシーズンが終わりになるので、しっかり勝って締めくくりたい」と意気込みを述べた。

 日本代表での4連戦を終えた後、注目されるのは去就だ。リバプールに所属している南野だが、今夏は出場機会を求めての移籍が噂されている。日本の10番は「何も決まっていないのでまだ何とも言えないですけど」と前置きしつつ、「試合にしっかり出場して、最高のコンディションでワールドカップを迎えたい」と環境を変える意向を示した。

 リバプールではエジプト代表FWモハメド・サラーやセネガル代表FWサディオ・マネ、ポルトガル代表FWジオゴ・ジョタ、コロンビア代表FWルイス・ディアスなどワールドクラスのアタッカー陣と競争していた南野。最終的に公式戦二桁得点を達成したものの、出番を得られたのは主に国内カップ戦で、プレミアリーグでは11試合の出場にとどまった。

「レベルアップしなきゃいけないなとブラジル戦でも感じたので、そういう部分を踏まえて、いろいろ決断できたらいいかなと思います」

 プレーする環境のレベルの高さを維持しながら、11月のカタールワールドカップに向けて、より多くの出場機会を得られる移籍先を見つけたいところだ。

 夏に去就が注目されるのは南野だけではない。日本代表のキャプテンを務めるDF吉田麻也も、イタリア・セリエAのサンプドリアを今季限りで退団するのではないかと伝えられている。

 吉田は8月に34歳を迎える。それでも高いレベルのでプレーや競争を求めて、ワールドカップまでの間に出場機会が減るリスクを負うのか。あるいは多少プレー環境の競争力が落ちて要求されるレベルが下がっても、出場機会を確保できる場所を選ぶか。

 それが「まさに僕が今、考えていることですね」とキャプテンは頷く。

 では、来季以降の所属先をどう選ぶつもりなのか。吉田は「やっぱり試合に出なきゃいけないなと思います」と、出場機会を重視する考えを示した。しかし、「需要と供給の問題もある」とは理解しながらも妥協はしない。

「ただ、(レベルを)落としていくのは簡単なんでね。やっぱり高いところに身を置きたいなと思うし、それはワールドカップ関係なしに、自分がサッカー選手として残り限られたキャリアの中で、高いレベルに身を置きたいというのはシンプルに選手としての願いではあります」

 吉田とサンプドリアの間で結ばれた契約は今月30日で満了を迎えるため、現時点では退団が濃厚だと思われていた。だが、実はクラブから「待ってくれ」と言われており、残留の可能性も残されているようだ。

「サンプドリアと(契約が)満了するみたいな感じで言われていましたけど、サンプドリアもご存じの通り、会長が捕まって非常に複雑な状況になっている。『待ってくれ』と言われているので、どうなるかわからないです。

満了したわけではないというか、このままだとするんだけど、まだどうなるかわかんないので、難しいですね(苦笑)。僕としては、よりレベルの高いところに行きたいというのが願いです」

 サンプドリアはマッシモ・フェレーロ前会長が昨年12月に不正な破産に関与した疑いで当局に逮捕され、直後に会長職を辞していた。クラブは財政難にも苦しんでおり、不安定な状況が続いている。

 南野と吉田に共通しているのは、移籍でさらなる「レベルアップ」を望んでいること。置かれた状況や年齢など条件に違いはあるが、この夏に2人はどんな決断を下すだろうか。他にも移籍が噂される選手はいるが、とりわけ彼らの去就が日本代表のカタールワールドカップでの戦いにも大きな影響を及ぼすのは間違いない。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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