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レオ・セアラの“季節”が到来「暑い方がいい」。柏レイソル戦で2得点2アシスト、横浜F・マリノスの全得点に絡み快勝

text by 編集部 photo by Getty Images

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レオ・セアラ
【写真:Getty Images】



レオ・セアラ、全4得点を演出し横浜F・マリノスの快勝に貢献

 明治安田生命J1リーグ第18節が25日に行われ、横浜F・マリノスは柏レイソルに4-0で勝利を収めた。



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 圧巻のパフォーマンスでマリノスを快勝に導いたのは、FWレオ・セアラだった。1トップとして先発出場したブラジル人ストライカーは、17分にMF西村拓真の先制点をアシスト。直後の19分にはFWエウベルからのお膳立てを受けて追加点を奪った。

 レオ・セアラは「95%はエウベルの得点だと思う。どフリーで、もう決めるだけだったので、『エウベル、本当にありがとう』と伝えなければいけない」とアシストしたチームメイトへの感謝を口にする。

 自身の今季リーグ戦3得点目となったゴールは、前線からのプレッシングによって生まれた。柏のビルドアップに圧力をかけ、DF上島拓巳のコントロールを見逃さず狙っていたエウベルがボールをカット。そのままゴール前でGKと2対1の状況を作り、フリーのレオ・セアラに「決めるだけ」のパスを通した。

「アナリストにも非常に有能な人材が揃っている。この試合だけでなく、毎試合『そこを突いていこう』というのを、いつも僕たちに落とし込んでくれる。今日の試合はその狙いがうまくハマって、プレスも良かったし、そのプレスで1点決めることができた。本当にアナリストたちを称えなければいけないし、分析をしっかりと聞いて実行したピッチ上の選手たちも称えなければいけない」

 レオ・セアラは前半戦で敗れていた柏へのリベンジを達成したチームの、勝利を目指す姿勢を誇った。相手の狙いをことごとく潰し、主導権を握ったマリノスは28分にレオ・セアラのアシストからFW水沼宏太が3点目を挙げ、後半開始早々の47分にはセットプレーからレオ・セアラがゴールネットを揺らしてリードを4点に広げた。

「選手は常に準備をしていなければいけない。チャンスはいつ来るかわからない。僕は今スタメンで出られているので、しっかりとチャンスをものにしようという気持ちでやっているし、第一にチームが勝つためのプレーをしたいし、チームに貢献したい気持ちは大きい。チームが勝ててすごく嬉しい」

 あくまでチームプレーに徹した結果が、来日以降最高とも言えるパフォーマンスにつながった。攻撃ではポストプレーで起点となり、ボールを失った瞬間に守備へ切り替えて積極的に空いてボールホルダーへ寄せていく。レオ・セアラは攻守にチームを活性化しようとピッチ上を奔走した。

 今季前半戦はFWアンデルソン・ロペスが継続的に起用されていたこともあって、レオ・セアラに与えられる出番は限定的だった。ほとんどが途中出場で、なかなかゴールが決まらず調子も上がらない。

 そんな状況でも27歳のブラジル人ストライカーは腐ることなく努力を続け、常に準備を怠らなかった。

「僕たちにとってすごく素晴らしい試合だったと思うし、パフォーマンスも良かった。最初から最後まで支配した試合だと思う。難しい試合になるのはみんなわかっていたし、ホームで支配しなければならないというメンタルで入った。久しぶりの日産スタジアムで、こうやってファン・サポーターの皆さんの前で勝つことができたのは本当に気持ちよかった」

 昨年はリーグ戦で27試合に出場し10得点を挙げたが、うち6得点は真夏の8月に奪った。家族の来日の目処が立ち、「寒いと暑いなら、僕の出身地は本当に暑いので、究極どちらが良いかと聞かれたら暑い方がいい」と日本の夏にも順応できたが故のゴールラッシュで、J1リーグの月間MVPも受賞していた。

 気温28度・湿度70%と真夏のような気候の中で行われた柏戦の2得点2アシストを目の当たりにし、改めて今年も“レオ・セアラの季節”が来たと感じる。

「僕としては常にチームに貢献したいという気持ちでやっているので、今日は2得点2アシストでチームに貢献できたと思う。毎試合それができれば一番いいし、今の活躍を続けていけたら」

 抜群の献身性と得点力を兼ね備えたトリコロールの背番号9には、梅雨が明けてこれからやってくるであろう真夏にさらなる大爆発を期待したいところだ。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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