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「もう少し長かったら、違う結果に」。苦手なセレッソ大阪と土壇場ドロー、横浜F・マリノスが悔やむのは?

text by 編集部 photo by Getty Images

横浜F・マリノス 最新ニュース

レオ・セアラ
【写真:Getty Images】



横浜F・マリノス、連勝は「6」でストップ

 明治安田生命J1リーグ第21節が10日に行われ、横浜F・マリノスはセレッソ大阪と2-2で引き分けた。



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 主導権を握りながら31分にミスからセレッソに先制点を許したマリノスは、反撃を期した後半にも失点を重ねて窮地に立たされる。しかし、セレッソのDF山中亮輔がペナルティエリア内でのファウルにより退場となった後、終盤にFWレオ・セアラが2点を返して土壇場で勝ち点1をもぎとった。

 マリノスの連勝は「6」でストップ。今季の開幕戦でも引き分けた相手からまたも勝ち点を取りこぼしてつまづいた。それでもケヴィン・マスカット監督は「選手たちとも話していたが、この試合が難しいものになるのは始まる前からわかっていた。タフな夜になったが、私はこのチームを非常に誇りに思っている。このまま前に進み続けたい」と選手たちの奮闘を称えた。

 一方でオーストラリア人指揮官は「非常に複雑な感情が入り混じっている」と、結果にも内容にも満足はしていない。特にボールを支配しながら決定機を作りきれなかった前半のパフォーマンスには不満が残るようだ。

 そして、反撃ムードが高まっていた終盤の時間帯にも悔いを残す。マスカット監督は「後半のアディショナルタイムはもう少し長くあるべきだったのではないかと思う」と西村雄一主審の判断に苦言を呈した。

「両チーム合わせて6回の選手交代があり、(VARの介入による)オン・フィールド・レビューもあった。後半アディショナルタイムは5分より長くあるべきだった」

 この試合の後半には両チームが別々に3回ずつ選手交代を行なった。マリノスが54分、64分、72分に。セレッソも58分の3枚替えに始まり、66分、76分と3回に分けてフレッシュな選手を投入した。

 さらに79分に山中がペナルティエリア内でマリノスのFW仲川輝人を倒してから、西村主審がオン・フィールド・レビューを行なってイエローカードの判定をレッドカードに覆すまで約3分半におよぶ中断も。前後半それぞれに飲水タイムも設けられていた。

 だが、西村主審は後半のアディショナルタイム「5分」と判断した。マスカット監督はこうした背景から「もう少し長くあるべきだった」と発言したのだろう。

 マリノスの選手の中にも後半アディショナルタイムの短さを悔やむ者がいた。2得点でチームを救ったFWレオ・セアラは「相手の遅延行為もいろいろあった中で、もう少しアディショナルタイムが長くてもおかしくないと感じた。もう少し長かったら、また違う結果になったと思う」と語る。

 西村主審のオン・フィールド・レビューによるレッドカード判定に救われた側面もあるだろう。もしあの場面で山中のイエローカードが覆っていなければ、レオ・セアラのPKだけで反撃が終わっていた可能性もあった。

 今季のリーグ戦で9得点を挙げているブラジル人ストライカーは「僕たちは諦めずに最後まで戦う姿勢を見せた。この勝ち点1は先の順位にすごく大きく影響する勝ち点になってくるのではないか」とドロー決着の価値を感じている。しかし、逆転勝利には時間がわずかに足りなかった。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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