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Jリーグ 2年前

谷晃生は何が変わったのか? サッカー日本代表落選を経て掴んだ成長。好調・湘南ベルマーレの堅守を支えるプレーの幅【コラム】

シリーズ:コラム text by 加藤健一 photo by Getty Images

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明治安田生命J1リーグ第22節、湘南ベルマーレ対アビスパ福岡が16日に行われ、0-0の引き分けに終わった。直近7試合で4勝3分と上昇気流に乗る湘南を支えているのが、その間わずか1失点に抑えている守備陣だ。最後方で抜群の安定感を見せるGK谷晃生は7月のEAFF E-1サッカー選手権に臨むサッカー日本代表に選出されている。チームの不調、自身の日本代表落選、そしてチームの復調。浮き沈みを経験する今季、谷は何を掴んだのだろうか。(取材・文:加藤健一)


サッカー日本代表落選。試行錯誤のシーズンを送る谷晃生


【写真:Getty Images】



「僕自身驚きもしなかったですし、代表に選ばれるパフォーマンスをしていなかった」

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 湘南ベルマーレのゴールマウスを守る谷晃生がこう述べたのは、5月22日に行われたヴィッセル神戸戦の試合後だった。残留を争う直接対決で湘南は2-1で神戸を下し、チームはその試合から5勝3分1敗で勝ち点を重ねていく。今季のターニングポイントになり得る試合の後で残した言葉だった。

 昨夏に行われた東京五輪でU-24日本代表の正GKを務めた谷は、大会後にフル代表に定着している。出場機会こそなかったが、9月、10月、11月と、負けの許されないカタールワールドカップアジア最終予選を、日本代表の一員として戦っていた。

 しかし、東京五輪やJ1リーグで傑出したパフォーマンスを見せた昨季に比べて、今季の谷は安定感に賭けていた。開幕から不振にあえいだチームに呼応するかのように、谷もミスが目立つようになり、5月3日の清水エスパルス戦では先発落ち。試行錯誤のシーズンとなっていた。

 先発落ちした清水戦から約2週間後に発表された日本代表メンバーに、谷の名前はなかった。その直後の試合で、先述した「代表に選ばれるパフォーマンスをしていなかった」という言葉が出てきたのである。

 しかし、それには理由があった。

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