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日本代表 2年前

トップ下・脇坂泰斗は何が足りないのか? サッカー日本代表によぎる最悪のシナリオ、「もっと意図的に…」【コラム/E-1サッカー選手権】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Shinya Tanaka,Getty Images

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サッカー日本代表は24日、EAFF E-1サッカー選手権で中国代表と対戦し、0-0で引き分けた。若手主体の相手にまさかの無得点で、首位の座を韓国代表に譲った日本代表。トップ下に入った脇坂泰斗は、攻撃陣が抱える問題を明かす。(取材・文:元川悦子)


不可解だったサッカー日本代表のシステム


【写真:田中伸弥】

「今回の(EAFF)E-1サッカー選手権で我々は優勝することを目標に戦いたい」

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 森保一監督が13日の日本代表メンバー発表会見で優勝宣言した通り、日本代表は他を圧倒してタイトルを取りに行くべきだった。過去8回のうち5度頂点に立っている宿敵・韓国代表が豊田スタジアムで行われた24日の第1試合で香港代表を3-0で撃破。2連勝を飾ったのだから、日本代表も連勝はノルマ。香港代表戦に続いて、中国戦も白星を挙げ、27日の最終決戦を迎えたかった。

 この試合に挑むに当たり、指揮官は前回休ませたサンフレッチェ広島勢中心でチームを編成すると見られた。案の定、代表経験豊富な佐々木翔を筆頭に、大迫敬介、荒木隼人、野津田岳人、森島司の5人をスタメン起用した。だが、気になったのはその配置。とりわけ、森島を4-2-3-1の左サイドハーフに置いたのは不可解だった。

 本来であれば、彼はトップ下かインサイドハーフ、シャドーで使うべき選手。森保監督は佐々木、野津田と近い距離感で連携してチャンスを作ってほしいと考えたのだろうが、外に張る分、距離感も遠くなり、起点になるプレーは減る。彼はドリブルで仕掛けるタイプでもないから、縦への推進力も出なくなる。それは戦前から分かっていたはずだ。

 実際、試合が始まってから、宮市亮と小池龍太の横浜F・マリノスコンビが陣取る右サイドは推進力を示したが、左は停滞。中国が5バックで中を固めてきたこともあって、効果的な攻めが見られなくなった。森島と脇坂泰斗を共存させたかったのであれば、3-4-2-1にして、2人をシャドーに並べた方がベターだった。

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