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サッカー日本代表、藤田譲瑠チマは20年前の小野伸二と重なる。戦術眼と老獪さ、先人と同じW杯への道【コラム/E-1サッカー選手権】

シリーズ:コラム text by 元川悦子

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サッカー日本代表は27日、EAFF E-1サッカー選手権で韓国代表と対戦し、3-0で勝利した。4大会ぶり2度目の優勝を果たしたチームの中で輝いていた1人が、ボランチでプレーした藤田譲瑠チマ。弱冠20歳の新鋭は、かつて欧州の頂点に立ち、天才とも称された小野伸二を彷彿とさせるものがあるという。(取材・文:元川悦子)


躍動する20歳の新鋭


【写真:Getty Images】

 24日の中国代表戦をスコアレスドローで終えたことで、日本代表の大目標であるEAFF E-1サッカー選手権タイトルを獲得するには、27日の最終戦・韓国代表戦で勝つしかなくなった。森保一監督も「カタールワールドカップ(W杯)前最後の国内での試合。これまでやってきたことを思い浮かべながら、優勝で締めくくりたい」と強調。宿敵撃破へ闘志を燃やした。

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 19日の初戦・香港代表戦から3人を入れ替えて挑んだこの試合。開始早々に町野修斗が思い切ってシュートを打ちに行くなど、日本代表は攻撃姿勢を鮮明にした。その軸を担ったのが、先発6人に名を連ねた横浜F・マリノス勢だ。

 とりわけ、岩田智輝とともにボランチを務めたパリ五輪世代の司令塔・藤田譲瑠チマのゲームコントロールとバランス感覚は光るものがあった。

 攻撃面では右の小池龍太、水沼宏太、トップ下の西村拓真との四角形を生かして連動性ある攻め上がりの起点となり、タメを作りながら的確なパスを供給。敵に脅威を与える。自分自身が課題という守備面も対面に位置するキム・ジンギュにしっかりと寄せ、ボールを奪いに行く。

「つぶせるシーンはあったんですけど、取りきれないシーンがあった」と本人は反省の弁を口にしていたが、香港戦からわずか1週間でかなり余裕が生まれた印象だった。

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