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サッカー日本代表「10番」の苦境に指揮官は何を思う? 「助っ人で加入している」が故の難しさとは

text by 編集部 photo by Getty Images

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【写真:Getty Images】



モナコで苦境の南野拓実。サッカー日本代表監督の見解は?

 サッカー日本代表の森保一監督は2日、視察先の欧州からオンラインで報道陣の取材に応じた。



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 この夏は多くの日本代表選手たちが、より厳しい環境への移籍を決断した。カタールワールドカップ本大会まで4ヶ月から3ヶ月という状況で、激しい競争のあるクラブへのステップアップや初挑戦のリーグへの移籍には大きなリスクが伴う。

 それでも選手たちは、ワールドカップ本番に向けてさらに成長するための決断を下した。リバプールから初参戦のフランス1部モナコへ移籍したMF南野拓実も、その1人だ。

 1500万ユーロ(21億円)もの移籍金が発生し、鳴り物入りでモナコの一員となった南野だが、まだ本領発揮には程遠い。リーグ戦開幕前に行われたUEFAチャンピオンズリーグ(CL)予選では敗退の要因になったとして批判を浴び、国内リーグでも定位置獲得には至っていない。

 そんな状況を日本代表の森保監督は「移籍して新たなチームでプレーしているということで、自分の存在感を見せることと、チームの中で他の選手と連係・連動して戦っていくこと、いままさにクオリティを上げているところではないかと見ています」と語る。

 フランスリーグ内でも屈指のタレント力を誇るモナコのチーム内競争は、当然ながら非常に激しい。そのうえ南野に関しては「やはり助っ人でチームに加入していると思いますので、本人のプレー内容だけではなく、結果も責任として降りかかってくるところがある」と森保監督は分析する。

 定位置を確保できていない状況でも、「10番」に対する信頼は失われていない。南野に大きな期待を寄せる日本代表指揮官は「これまでも厳しい環境の中で戦ってきたと思いますので、またここをしっかりと乗り越えてほしい。拓実がいい選手であることは間違いないと思いますので、それを見せ続けていってほしい」とエールを送った。

 モナコは現地4日にリーグ・アン第6節でニースと対戦し、同8日にはUEFAヨーロッパリーグ(EL)のグループステージ初戦でツルヴェナ・ズヴェズダ(レッドスター・ベオグラード)とのアウェイゲームに挑む。過密日程になっていく中で南野は真価を発揮できるだろうか。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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