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日本代表 2年前

サッカー日本代表、ワールドカップ背番号7の系譜。中田英寿、遠藤保仁、珠玉のゲームメイカーが放った存在感

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

ドイツW杯

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ブラジル戦の先発メンバー

監督:ジーコ
戦績:グループステージ敗退

背番号7:中田英寿(ボルトン)
生年月日:1977年1月22日(29歳)
個人成績:3試合出場/0得点0アシスト

 中田英寿は日韓大会後、フィオレンティーナを経てプレミアリーグのボルトンに期限付き移籍している。初のプレミアリーグでは出場機会を得られない時期も経験したが、リーグ戦21試合に出場してドイツワールドカップに乗り込んだ。

 黄金世代が20代中盤となり、自身も29歳と脂がのった年齢で迎えた3度目の大舞台。中田はこれまでの2大会でプレーしたトップ下からポジションを下げ、福西崇史とボランチでコンビを組んだ。

 アジアで圧倒的な強さを見せたタレント軍団は、初戦のオーストラリア戦でラッキーな形で先制に成功する。しかし、選手交代で攻勢を強める相手にチャンスを作られ、84分に同点にされると、立て続けに失点を喫した日本代表は初戦を1-3で落としてしまった。

 第2戦で日本代表は、初戦の3-5-2から4-4-2へとシステムを変更した。中田は初戦同様、福西と中盤の底に並んで攻守のつなぎ役となったが、クロアチアの攻撃陣に苦しんだ。中田もミドルシュートで相手ゴールを脅かしたが、チームは得点することができず。スコアレスのまま試合を終えた。

 1分1敗でわずかな望みを懸けて迎えた第3戦。序盤から攻め立てるブラジルの猛攻を川口能活のビッグセーブ連発で凌っぐと、中田のくさびのパスを起点に玉田圭司のゴールで先制した。しかし、これで目が覚めたブラジルは前半終了間際に追いつき、後半に3得点を挙げて勝利をさらっていった。

 過去最強と謳われた日本代表は1分2敗でドイツを去ることとなった。ブラジル戦のタイムアップを告げる笛が鳴ると、涙を浮かべた中田はセンターサークルで仰向けになってピッチに倒れ込んだ。約9年に渡って代表をけん引してきた孤高の背番号7は、この試合をもって代表を引退するとともに、ユニフォームを脱ぐこととなった。

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