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日本代表 2年前

サッカー日本代表、ワールドカップ背番号7の系譜。中田英寿、遠藤保仁、珠玉のゲームメイカーが放った存在感

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

ロシアW杯

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ベルギー戦の先発メンバー

監督:西野朗
戦績:ベスト16

背番号7:柴崎岳(ヘタフェ)
生年月日:1992年5月28日(26歳)
個人成績:4試合出場/0得点1アシスト

 柴崎岳は代表初出場となった14年9月9日のベネズエラ戦で、いきなりゴールをマークした。しかし、監督がハビエル・アギーレからヴァイッド・ハリルホジッチに代わると出場機会が減少。長谷部誠のパートナーには山口蛍や井手口陽介が起用され、トップ下にも香川真司がいたため、アジア予選で柴崎は影を潜めた。

 鹿島アントラーズで10番を背負い、2015年12月のFIFAクラブワールドカップではレアル・マドリードから2得点を奪って注目を集めた。そして16年冬から半年間はスペイン2部のテネリフェでプレーし、翌シーズンはヘタフェに移籍。しかし、11月に左足中足骨を骨折してしまい、後半戦はほとんど先発の機会がない状態だった。

 ワールドカップを控えた4月にハリルホジッチが電撃的に解任される。すると、後任に就いた西野朗は柴崎を本大会のメンバーに選出した。本番直前の2試合は途中出場だったが、その2試合に先発していた大島僚太が2戦目のスイス戦で打撲。ラストマッチとなったパラグアイ戦で先発の機会を掴んだ柴崎は、グループステージ初戦の先発メンバーにも名を連ねた。

 コロンビアの選手の退場で日本代表が1人多かったこともあり、長短のパスを縦横に繰り出した柴崎は攻守に存在感を放った。2-1で勝利を収めた試合後に、指揮官は柴崎のゲームメイクを称えている。

 続くセネガル戦にも先発した柴崎は、ロングパスで34分の乾のゴールをお膳立て。大迫へのグラウンダーのクロスはゴールにならなかったが、高いパフォーマンスを見せた柴崎は、日本代表の勝ち点1獲得に貢献した。

 3戦目のポーランド戦にも柴崎は先発し、日本代表はグループステージ突破を決める。そして、ラウンド16でベルギーと対戦。前半をスコアレスで折り返すと、48分に柴崎のスルーパスから原口元気が先制ゴール。直後に乾のゴールで追加点を奪った日本代表だったが、終盤に3失点を喫して敗北した。

 プラチナ世代の司令塔として世代別の日本代表の中心だった柴崎は、26歳で初めてワールドカップの舞台を踏んだ。自身は前年の骨折でコンディションを落とし、チームは監督交代に揺れたが、大一番で見せた柴崎の能力は日本代表を3度目の決勝トーナメント進出に導く活躍を見せた。

【了】

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