「このチームの一番の強み」とは?



 直近の6月のチュニジア代表戦で0-3という屈辱的惨敗を喫したのも記憶に新しいところ。やはり相手が強くなればなるほど一瞬の綻びが致命傷になりかねないだけに、緻密な連係を再構築する必要があるのだ。

「板倉(滉)がケガをしたり、冨安、酒井が戻ってきたなど、いろいろあるけど、宏樹は1月よりも今の方が成長しているし、トミ(冨安)もケガをしている間にいろんなことを吸収して今がある。実際、1月シリーズで麻也とトミがいなかった時も、みなさんはヤバいんじゃないかと思ったかもしれないけど、サウジアラビア戦の後半には何もないような状態に持って行けた。DF陣は誰が抜けてもしっかりやれる。それがこのチームの一番の強みだと思います」

 最終予選の守護神・権田修一は前向きに語っていたが、W杯出場国の米国相手に本当に誰が出ても変わらない守備ができるのかどうか。そこもしっかりとチェックしなければならないだろう。

 それ以外にも、選手個々のコンディションや組み合わせ、攻撃パターンや得点の形など確認しておくべき点は数多くある。不測の事態が起きてもブレずに戦い続けられるチームの芯のようなものが構築できれば、理想的なシナリオだ。

 それはキャプテン・吉田も語気を強めていた点である。

「今、自分たちのサッカー観、戦い方を一致させておく必要があると思います。大会が始まって何か起こった時に『ああしよう、こうしよう』って話し合いになっても間に合わない。いろんなシチュエーションの中で『勝っていたらこうだよね』『負けていたらこうだよね』『この状況で2戦目、3戦目を戦う時はこうだよね』と共通認識を持つ必要がある。みんなが同じ方向に進めるように、僕や経験ある選手が仕向けていくべきだと思います」

 目先の結果も大事だが、それ以上にW杯本番につながる収穫を数多く手にすることが重要だ。アメリカ戦ではそれを念頭に置きつつ、内容あるゲームを見せてもらいたい。

(取材・文:元川悦子【ドイツ/デュッセルドルフ】)

【了】

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