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日本代表 2年前

サッカー日本代表批判への違和感。森保一監督は選手の力を引き出す術を知っている【英国人の視点】

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サッカー日本代表は23日、キリンチャレンジカップ2022でアメリカ合衆国代表と対戦し、2-0で勝利した。2か月後に迫ったカタールワールドカップを控える日本代表には、才能に恵まれた選手たちが揃っている。誰をどう起用すべきかという議論は絶えないが、一部ファンによる批判にはナンセンスなものも少なくない。(文:ショーン・キャロル)


アメリカ合衆国代表をパニックに陥れた男


【写真:Getty Images】

 フィジカルやスピードはアメリカが上回っているだとか、試合前には色々と言われていたが、蓋を開けてみれば金曜日にデュッセルドルフで行われた一戦はキックオフの笛から日本ペースだった。

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 エネルギー溢れる積極的なプレスを繰り出して試合の主導権を握り、フェリックス・ズワイヤー主審が試合終了を告げる90分の時点までガス欠に陥ることはなかった。アディショナルタイムは取られなかったが、何分追加したところで試合結果が変わりはしないことを審判は理解していたようだ。

 セルティックの前田大然が1トップで先発起用されたことは少しばかり驚きではあったが、その前田はファイナルサードで疲れを見せることなく走り回り、あらゆる場面でボールを追いかけて米国DF陣を恐れさせていた。スキンヘッドの24歳が迫ってくるたびに彼らは何度もパニックに陥り、そのたびに青いユニフォームの選手たちにボールをプレゼントしてしまっていた。

 だが暴れ回っていたサムライブルーの選手は前田だけではない。森保一監督のチームは、同じくらい熱意に満ちたメンバーでピッチ中を埋め尽くしていた。

 例えば遠藤航と守田英正のコンビも、中盤で向き合うと恐ろしい相手に違いない。2人はエンジンルームで足を止めず絶え間なく走り回っていた。常にどちらか(あるいは両方)がパスコースを切ってインターセプトしたり、あるいは相手の足元からボールを掠め取ったりできる場所に位置しており、そこから素早く速攻を繰り出そうとする。

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