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堂安律「かなりいい90分だった」。サッカー日本代表、エクアドル代表戦で意識したプレーとは

text by 編集部 photo by Getty Images

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【写真:Getty Images】



堂安がエクアドル代表戦で得た収穫とは…

【日本 0-0 エクアドル キリンチャレンジカップ2022】

 サッカー日本代表は27日、ドイツで行われたキリンチャレンジカップ2022でエクアドル代表と対戦し、0-0で引き分けた。この試合で先発出場のチャンスを与えられたFW堂安律は「ワールドカップを想定できるようないい相手だった」と多くの収穫を得たようだった。



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 劣勢の時間帯も長く、結果はスコアレスドローだったが「ハーフタイムもそんなネガティブではなくて、『本番もこういう試合はあるよ!』という声がけだった」と堂安は明かす。そして「常にワールドカップを想定しながら声をかけられた。チャンスもありましたし、決してネガティブな試合ではなかった。かなりいい90分だったのではないかと思います」と続けた。

 カタールワールドカップのアジア最終予選では後半にかけて4-3-3のシステムが定着し、右サイドにFW伊東純也、左サイドにFW南野拓実の組み合わせが鉄板に。森保ジャパン発足当初から主力を担ってきた堂安がベンチスタートになる試合も増えていた。

 今年に入ってからは堂安とFW三笘薫が途中出場で試合の流れを変える役割を任されることが多くなっていたが、エクアドル代表戦では2人が同時に先発出場。堂安は「途中で薫くんや僕が出た時にはかなりスペースがあったので、もっとより大胆に機動力を出してプレーできたんですけど、今回はスペースがなかったので、細かいプレーになることが多かった」と振り返る。

 前半のうちに対面するエクアドル代表の右サイドバックがイエローカードを受けるなど三笘は果敢なドリブル突破で存在感を発揮した。一方で堂安は「守備はいい強度でできましたけど、攻撃のところでもっとよさを出せる」と語った通り、やや消化不良の前半となった。

 それでもイメージしていた形はある。「薫くんの特徴を出すのが今、僕たちの戦術でもある」と両アウトサイドで距離が離れているが、堂安の位置からも三笘を生かそうとするプレーがあった。

「最初は僕がちょっと張り気味でプレーしましたけど、もう少し中に(ポジションを)取ってロングボール出す。今日はそういうシーンが1本もなかったので、試合が終わってから薫くんとも話をしましたけど、やっぱりあれは薫くん的には欲しいボールだと思う。自分が局面を作り出したかったので、そこは反省ですし、もっと自分が彼を生かしてあげられたかなと思います」

 かつての堂安は右サイドからドリブルでカットインしてシュートまで持ち込む強引さが売りで、その反面、仕掛けが単調になりがちという弱みもあった。だが、今ではチームの勝利を最優先に考えて味方を生かすことも重視するようになっている。

「やっぱり選手はピッチに立ってナンボなので。もちろんベンチの選手も大事ですし、サブから出る役割も大事と理解していますけど、ピッチに立たなければ僕らには何の価値もないと思っているので、その価値を証明するためにはピッチに出なくちゃいけない。そういう気持ちはさらに強くなっています」

 チームプレーヤーでありながら、ギラギラ感も失っていない。それこそ欧州で揉まれた堂安が示している成長の証だ。カタールワールドカップで三笘とともにサイドを切り裂き、強豪国を驚かせる姿が楽しみで仕方ない。

(取材:元川悦子、文・構成:編集部)

【了】

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