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長谷部誠vsケイン、第2ラウンドの結末は?フランクフルトが直面する試練【欧州CL分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 舩木渉 photo by Getty Images

フランクフルトが直面する緊急事態



 ソン・フンミンの体重がタックルにいった左ひざの外側から乗ってしまう形だったが、重傷にならないことを願うばかりだ。腰に入念なテーピングを施すなど、おそらく満身創痍で戦っている38歳がディフェンスラインからいなくなるとフランクフルトは大きな困難に直面することになる。

 長谷部をベンチからも外した直近のリーグ戦で、フランクフルトはブンデスリーガ1部の最下位に沈むボーフムに0-3で敗れた。

 システムを好調時の3バックから4バックに変え、トゥタとDFエヴァン・エンディカがセンターバックを組んだが、セットプレーも含めて不安定さを露呈する結末となった。2人のパフォーマンスは中央の長谷部に支えられている時とはまるで別物。改めてその存在の大きさが証明されていた。

 今回のトッテナム戦では3バックをサイドに広げられて難しい対応を迫られ、トゥタが退場、長谷部も負傷交代になっている。もはや長谷部vsケインの勝敗などどうでもよく、フランクフルトが直面するのはまさしく緊急事態だ。

 現在、フランクフルトではDFジェローム・オンゲネとDFアルマニー・トゥーレが負傷離脱中で、センターバックは人員不足となっている。12日のトッテナム戦に途中出場したDFウルヴォイェ・スモルチッチも指揮官の信頼を勝ち取れているとは言えない。

 国内リーグはある程度不安定なままでも乗り切れるかもしれないが、問題はCLである。フランクフルトは4節を終えて勝ち点4でグループDの最下位に沈むとはいえ、首位のトッテナムとはまだ3ポイント差。どのクラブにも決勝トーナメント進出の可能性が残った状態でグループステージのラスト2試合に挑む。

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