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これがシャビ・バルセロナの限界なのか。バイエルン戦で露呈した死活問題【欧州CL分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 本田千尋 photo by Getty Images

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UEFAチャンピオンズリーグ(CL)・グループリーグ第5節、バルセロナ対バイエルン・ミュンヘンが現地時間26日に行われ、0-3でアウェイチームが勝利した。これでグループ5戦1勝1分3敗となったバルセロナは、1試合を残しての敗退が決まった。インテルやバイエルンといった強豪に勝てない現状こそ、シャビ・バルサの限界なのかもしれない。(文:本田千尋)


バルセロナはバイエルンに惨敗


【写真:Getty Images】

 ここがシャビ・バルサの限界なのか――。

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 現地時間27日に行われたチャンピオンズリーグ(CL)・グループリーグ第5節。バルセロナはホームでバイエルン・ミュンヘンに0-3で完敗した。完敗どころか、むしろ“惨敗”と表現した方が正しいかもしれない。

 もっとも、先立って行われたグループCの片方の試合で、インテルがヴィクトリア・プルゼニに勝利して決勝トーナメント進出を決めたため、既にバルサのグループ敗退が決定していた。シャビ・エルナンデス監督率いるチームだけでなく、カンプ・ノウに詰めかけた観衆の全てがこのバイエルン戦にモチベーションを見出すのは難しかっただろう。はるばるミュンヘンからやってきたバイエルンのサポーターたちは、グループ突破を決めていたので、そもそも観光モードだったに違いない。

 このバイエルン戦でシャビ・エルナンデス監督は、ペドリを左ウイングに配置。ワントップのロベルト・レヴァンドフスキ、右ウイングのウスマン・デンベレと並んで、3トップを形成した。インサイドにはフレンキー・デ・ヨングとフランク・ケシエが並び、アンカーのセルヒオ・ブスケッツと3人で中盤を構成。4バックは、左からアレックス・バルデ、マルコス・アロンソ、ジュール・クンデ、エクトル・ベジェリンである。

 もちろん敗退が決まってしまっていたので、メンタル面で仕方がないところもあるが、この左ウイングのペドリはもとより、フレンキー、ケシエ、ブスケッツの中盤は、全くと言っていいほど機能しなかった。特に、ペドリが左にいる意味は何だったのだろうか。8番タイプの選手を左のウイングに配置することで、ボールキープの起点を作り、そこを軸にして連動性が生まれる――といった場面は、このバイエルン戦では見ることはできなかった。

 また、ペドリだけでなく、チームから浮いたのがケシエだ。

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